2006年07月11日
デガイ【釣行記】
ワールドカップが終わってしまった。最後はなんだか割り切れないような結末だったけど、とりあえずそれもこれもサッカーという大いなる容れ物の中の一つの現象だ。すべてを飲み込んでサッカーは存在し、僕らを楽しませたり悲しませたりする。日本代表がよりによって本番であんな惨敗を喫したこともその一つに過ぎない。
今回のワールドカップが僕にもたらしたものは、ビールの過剰摂取や観戦翌日の睡眠不足などいくつかあったけれど、「明け方に突然目が覚める」という厄介な影響も残していった。すなわち日本時間午前4時開始の試合を(全部ではないけれど)見なければと早めに寝て試合時間になると起きる。こういうことをグループリーグから繰り返していたため、試合のない日でもたまにそんな時間に目が覚めるようになった。
そのまま二度寝できればいいけれど、時には目がさえて眠れなくなったりする。すると仕事の時間まで起きているしかない。その日は午後になれば大変眠くて仕方がなく、また早い時間に寝て、すると明け方に目が覚めて・・・。生活リズムが狂ってしまった。考えてみれば早寝早起きでとても良いような気もする。これで仕事中に眠くならなければ。
今日もそんな感じで、午前4時に目が覚めたのにワールドカップはもう終わってしまっている。そんなのってない。僕はどうすればいいのか。などと思っていると夜半からの雨がやんだ。うっすら明るくなってきて、もうこうなれば道は二つに一つ。今から酒を飲んで二度寝して仕事に遅刻するか、今から釣りに行って爆釣してやめられなくなって遅刻するかだ。どっちにしても遅刻するなら釣りに行こう。いつものH川へ出動した。
一昨日からたっぷり雨が降っていたため、川はここ最近で最も増水している。少なくなった足場に慎重にアプローチ。まずはトップウオーターで攻めてみよう。
この川はウグイなどが豊富で、バスの餌はほとんどが小魚と推測される。だからか、ミノーやミノーライクなルアーに反応がいい。とりあえずペンシルベイトからスタート。メガバス/Dog-X(W)やジャッカル/ウオーターモカシンなどで探る。できるだけゆっくりドッグウオーク、ポーズをとっていきなりダイブ⇒逃走アクションというのが効くが、今日は反応がない。
水が悪いこの川では増水は歓迎すべきだけど、増水しすぎなのかもしれない。魚が散ってしまっているか、どこか別の場所に固まっているか。ポイント選択を間違えたか。
とりあえず魚がいるかどうか確かめてみよう。そうなれば僕が投げるのは決まっている。いつものごとくゲーリーヤマモト/ヤマセンコー3"のノーシンカー。カラーは194ウオーターメロンシード。究極のマンネリズム。これ一本でもう3年も通している。ていうか釣行記2回目にして早くもマンネリになりつつある。
でも釣れるから仕方ない。いつものようにトゥイッチ⇒フォールで流れにドリフトさせると、すぐに反応があった。
この釣りはラインスラックで漂わせるので、明確なアタリが手元に来るわけではない。ラインが走るか、次のトゥイッチ時に重くなるかの二択だ。この川では後者が多い。今回もそんな感じでくくくっと重くなり、聞きアワセも兼ねてスイープにロッドを引くとずしんと重くなった。
めちゃくちゃに引く。そして重い。「バラしてはいけないサイズ」と直感する。ロッドは最近、使い始めたダイコー/コブレッティーRCS60/002“変幻トランスミッション”。変な名前だがいいロッドだ。一部では「バットパワーがない」と言われるが、その通りだと思う。いや待て。そうなんだけど、繊細なブランクスは全体に張りがあって、これがトルクになっている。
決してバスの頭をぐいっとこっちに向かせるような竿ではないが、踏ん張っているとじりじりと寄せてくるタイプの竿だ。急激な突込みには弱いが、ドラグを最大限生かして粘るようなファイトを心がければ、思ったより早く勝負がつく。何でも抜き上げるようなパワーが欲しい人はそんな竿を使えばいい。何でもそうだけど、用法や適した使い方をしないと、その道具の真価は味わえない。とはいえこの竿、もうちょっとブランクスを太くしてもよかったとは思う。見た目が細すぎて不安感を煽っている部分は感じる。
今回もそんな感じで、竿は満月に曲がったまま、しかし確実に相手のパワーを削いでいく。足元で二度、強烈に突っ込まれたがなんとかいなした。やっと下顎をつかみ、ランディング。重たい。痺れた。手早くメジャーで計ると、48cm。2cm足りなかったが満足だ。

ゲーリーヤマモト 3インチ ヤマセンコー【NEW10本入りパック】
しかしヤマセンコー3"(長いので以下3セン)は本当によく釣れる。僕は割とハイピッチで動かす。投げてすぐに糸ふけを取り、ちょんちょんちょんとロッドを引きながらトゥイッチ。そしてロッドをルアー側に倒しながらリールを巻く。この間、3センはフォールしている。ここで流れなどを感じながら少し漂わせることも多い。そして再びトゥイッチ開始。底は取ってもいいがあえて取る必要は少ない。
早く動かすのはいいが、フォールやドリフトの間(ま)はきっちり取ること。3センは思ったより早く沈み(止水なら5~6秒で1mは沈む)、トゥイッチすると思ったより大きくダートし、30~60cmは浮き上がる。これで縦にも横にも広く探れる。寄せるアピールと食わせのナチュラルのコンビネーションが絶妙で、バスはサイズに関係なく、そこにいる順番に食ってくる。サイズは選べないが15cmから50upまで釣れてしまう。
コツは、ラインを張り過ぎないこと。トゥイッチで断続的に糸を張る状態になっているので、手元に来るアタリは必要ない。ちょんちょんというロッドアクションが誘いであり、同時にアワセであり、アタリを聞く役目を果たしている。そして糸を緩める時はちゃんと緩めること。メリハリを意識してつけること。といってもオーバーアクションは必要ない。ワームが水中で漂っている状態をイメージしながら、張ったり緩めたりを繰り返していれば必ず釣れる。この使い方を覚えれば今の3倍は釣れるはずだ。
何だか大きく出てしまったが、3センの欠点もちゃんとあって、他の釣りをしなくなる。もしくは他の釣りで釣れる気がしなくなる。ということであって、僕は本当に困っている。いつだってこれしかしないのは馬鹿みたいだ。
というわけで魚がいることは証明されたので別の釣りをしてみる。ベイトタックルに持ち替えてクランクベイトやバイブレーションで広く探る。増水で濁りも出ているのでアピールが大きいほうがいいだろうとさまざまなルアーを試す。流れが強くなっているのでシーバス用のアイマ/コモモなども投げてみる。
2時間が経過した。いきなり時間が経つのは要するに釣れないからだ。ありー。魚いるんじゃないの。この場所以外にも旅に出たが結果は思わしくない。3センはあれ以来投げていない。どうもそのせいかもしれないって僕にはどんな呪いが掛かっているのか。3センでしか釣れないのか。
2,3箇所回って再び振り出しに戻る。最初に来た流れ込みで、気付けば出勤の時間が迫っている。腹も減ったしあと10投できるかできないか。とりあえず何の根拠もなく、前の場所からそのままつけていたラッキークラフト/LV-200を投げてみる。昔シーバス釣りに行ったときに拾って以来、よく魚を連れてきくれるアタリバリ。
数投目、足元でいきなりがつんと重くなった。同時にものすごい勢いで魚が走り出した。でかい。もっと言えばデガイ。糸鳴りがするほどロッドは絞り込まれ、あろうことかバリウスのドラグがきゅーんと出た。このドラグが機能したことはちょっと記憶にない。これこそ正真正銘「バラしてはいけないサイズ」。バットエンドを腹に当て、両手でロッドを持って耐え忍ぶ。ギャレットが折れそうなほどに曲がっている。すげえ。ついに俺もロクマル掛けたか!で、仕留められるのか!
数分の苛烈なファイトの後、そいつをじりじりと足元に寄せてきた。もう魚影からしてデガイ。興奮しつつも冷静に足場を取る。よく見るとすごく銀色。長い。
シーバスだった。
ちょっと驚いたけど河口から10kmないし(この川の河口はもっと大きな川の下流に注いでるんだけど)、LV-200だし、まあありかな。ってそんなこと考えてる場合じゃなーい。今にもラインが切れるかもしれない。やっとラインをつかみ、岸にずり上げる。計測すると65cm。今年初のフッコサイズ!これはこれで非常にうれしい。
やっぱ短いバスロッドでフッコクラス釣ると面白いですね。よくライン切れなかった。昨日、フロロの10lbsに巻き換えたばかり。ナイロン14lbsならもっとやり取りに余裕が出来たかもしれない。
無事リリースして気付けばもう遅刻が近づいている時間。惜しい。きっと群れで入ってただろうから今すぐ投げればフッコ爆釣だったかもしれない。などと能天気に納竿。その後はとてもいい気分で仕事ができた。午後のしんどい仕事でも、僕は夢の中でフッコと格闘していた。って寝てたのかよ。やっぱり生活リズムが狂うのは良くない。
Tackle Data:
ダイコー/コブレッティRCS60/002+ダイワ/シルバークリークS2004+ポパイ/Pbフロロ5lbs
ダイコー/ギャレットGLC-632M+リョービ/バリウスM200+東レ/フロロベーシック10lbs
今回のワールドカップが僕にもたらしたものは、ビールの過剰摂取や観戦翌日の睡眠不足などいくつかあったけれど、「明け方に突然目が覚める」という厄介な影響も残していった。すなわち日本時間午前4時開始の試合を(全部ではないけれど)見なければと早めに寝て試合時間になると起きる。こういうことをグループリーグから繰り返していたため、試合のない日でもたまにそんな時間に目が覚めるようになった。
そのまま二度寝できればいいけれど、時には目がさえて眠れなくなったりする。すると仕事の時間まで起きているしかない。その日は午後になれば大変眠くて仕方がなく、また早い時間に寝て、すると明け方に目が覚めて・・・。生活リズムが狂ってしまった。考えてみれば早寝早起きでとても良いような気もする。これで仕事中に眠くならなければ。
今日もそんな感じで、午前4時に目が覚めたのにワールドカップはもう終わってしまっている。そんなのってない。僕はどうすればいいのか。などと思っていると夜半からの雨がやんだ。うっすら明るくなってきて、もうこうなれば道は二つに一つ。今から酒を飲んで二度寝して仕事に遅刻するか、今から釣りに行って爆釣してやめられなくなって遅刻するかだ。どっちにしても遅刻するなら釣りに行こう。いつものH川へ出動した。
一昨日からたっぷり雨が降っていたため、川はここ最近で最も増水している。少なくなった足場に慎重にアプローチ。まずはトップウオーターで攻めてみよう。
この川はウグイなどが豊富で、バスの餌はほとんどが小魚と推測される。だからか、ミノーやミノーライクなルアーに反応がいい。とりあえずペンシルベイトからスタート。メガバス/Dog-X(W)やジャッカル/ウオーターモカシンなどで探る。できるだけゆっくりドッグウオーク、ポーズをとっていきなりダイブ⇒逃走アクションというのが効くが、今日は反応がない。
水が悪いこの川では増水は歓迎すべきだけど、増水しすぎなのかもしれない。魚が散ってしまっているか、どこか別の場所に固まっているか。ポイント選択を間違えたか。
とりあえず魚がいるかどうか確かめてみよう。そうなれば僕が投げるのは決まっている。いつものごとくゲーリーヤマモト/ヤマセンコー3"のノーシンカー。カラーは194ウオーターメロンシード。究極のマンネリズム。これ一本でもう3年も通している。ていうか釣行記2回目にして早くもマンネリになりつつある。
でも釣れるから仕方ない。いつものようにトゥイッチ⇒フォールで流れにドリフトさせると、すぐに反応があった。
この釣りはラインスラックで漂わせるので、明確なアタリが手元に来るわけではない。ラインが走るか、次のトゥイッチ時に重くなるかの二択だ。この川では後者が多い。今回もそんな感じでくくくっと重くなり、聞きアワセも兼ねてスイープにロッドを引くとずしんと重くなった。
決してバスの頭をぐいっとこっちに向かせるような竿ではないが、踏ん張っているとじりじりと寄せてくるタイプの竿だ。急激な突込みには弱いが、ドラグを最大限生かして粘るようなファイトを心がければ、思ったより早く勝負がつく。何でも抜き上げるようなパワーが欲しい人はそんな竿を使えばいい。何でもそうだけど、用法や適した使い方をしないと、その道具の真価は味わえない。とはいえこの竿、もうちょっとブランクスを太くしてもよかったとは思う。見た目が細すぎて不安感を煽っている部分は感じる。
今回もそんな感じで、竿は満月に曲がったまま、しかし確実に相手のパワーを削いでいく。足元で二度、強烈に突っ込まれたがなんとかいなした。やっと下顎をつかみ、ランディング。重たい。痺れた。手早くメジャーで計ると、48cm。2cm足りなかったが満足だ。

ゲーリーヤマモト 3インチ ヤマセンコー【NEW10本入りパック】
しかしヤマセンコー3"(長いので以下3セン)は本当によく釣れる。僕は割とハイピッチで動かす。投げてすぐに糸ふけを取り、ちょんちょんちょんとロッドを引きながらトゥイッチ。そしてロッドをルアー側に倒しながらリールを巻く。この間、3センはフォールしている。ここで流れなどを感じながら少し漂わせることも多い。そして再びトゥイッチ開始。底は取ってもいいがあえて取る必要は少ない。
早く動かすのはいいが、フォールやドリフトの間(ま)はきっちり取ること。3センは思ったより早く沈み(止水なら5~6秒で1mは沈む)、トゥイッチすると思ったより大きくダートし、30~60cmは浮き上がる。これで縦にも横にも広く探れる。寄せるアピールと食わせのナチュラルのコンビネーションが絶妙で、バスはサイズに関係なく、そこにいる順番に食ってくる。サイズは選べないが15cmから50upまで釣れてしまう。
コツは、ラインを張り過ぎないこと。トゥイッチで断続的に糸を張る状態になっているので、手元に来るアタリは必要ない。ちょんちょんというロッドアクションが誘いであり、同時にアワセであり、アタリを聞く役目を果たしている。そして糸を緩める時はちゃんと緩めること。メリハリを意識してつけること。といってもオーバーアクションは必要ない。ワームが水中で漂っている状態をイメージしながら、張ったり緩めたりを繰り返していれば必ず釣れる。この使い方を覚えれば今の3倍は釣れるはずだ。
何だか大きく出てしまったが、3センの欠点もちゃんとあって、他の釣りをしなくなる。もしくは他の釣りで釣れる気がしなくなる。ということであって、僕は本当に困っている。いつだってこれしかしないのは馬鹿みたいだ。
というわけで魚がいることは証明されたので別の釣りをしてみる。ベイトタックルに持ち替えてクランクベイトやバイブレーションで広く探る。増水で濁りも出ているのでアピールが大きいほうがいいだろうとさまざまなルアーを試す。流れが強くなっているのでシーバス用のアイマ/コモモなども投げてみる。
2時間が経過した。いきなり時間が経つのは要するに釣れないからだ。ありー。魚いるんじゃないの。この場所以外にも旅に出たが結果は思わしくない。3センはあれ以来投げていない。どうもそのせいかもしれないって僕にはどんな呪いが掛かっているのか。3センでしか釣れないのか。
2,3箇所回って再び振り出しに戻る。最初に来た流れ込みで、気付けば出勤の時間が迫っている。腹も減ったしあと10投できるかできないか。とりあえず何の根拠もなく、前の場所からそのままつけていたラッキークラフト/LV-200を投げてみる。昔シーバス釣りに行ったときに拾って以来、よく魚を連れてきくれるアタリバリ。
数投目、足元でいきなりがつんと重くなった。同時にものすごい勢いで魚が走り出した。でかい。もっと言えばデガイ。糸鳴りがするほどロッドは絞り込まれ、あろうことかバリウスのドラグがきゅーんと出た。このドラグが機能したことはちょっと記憶にない。これこそ正真正銘「バラしてはいけないサイズ」。バットエンドを腹に当て、両手でロッドを持って耐え忍ぶ。ギャレットが折れそうなほどに曲がっている。すげえ。ついに俺もロクマル掛けたか!で、仕留められるのか!
数分の苛烈なファイトの後、そいつをじりじりと足元に寄せてきた。もう魚影からしてデガイ。興奮しつつも冷静に足場を取る。よく見るとすごく銀色。長い。
ちょっと驚いたけど河口から10kmないし(この川の河口はもっと大きな川の下流に注いでるんだけど)、LV-200だし、まあありかな。ってそんなこと考えてる場合じゃなーい。今にもラインが切れるかもしれない。やっとラインをつかみ、岸にずり上げる。計測すると65cm。今年初のフッコサイズ!これはこれで非常にうれしい。
やっぱ短いバスロッドでフッコクラス釣ると面白いですね。よくライン切れなかった。昨日、フロロの10lbsに巻き換えたばかり。ナイロン14lbsならもっとやり取りに余裕が出来たかもしれない。
無事リリースして気付けばもう遅刻が近づいている時間。惜しい。きっと群れで入ってただろうから今すぐ投げればフッコ爆釣だったかもしれない。などと能天気に納竿。その後はとてもいい気分で仕事ができた。午後のしんどい仕事でも、僕は夢の中でフッコと格闘していた。って寝てたのかよ。やっぱり生活リズムが狂うのは良くない。
Tackle Data:
ダイコー/コブレッティRCS60/002+ダイワ/シルバークリークS2004+ポパイ/Pbフロロ5lbs
ダイコー/ギャレットGLC-632M+リョービ/バリウスM200+東レ/フロロベーシック10lbs
Posted by ポンプ小屋マスター at 22:42│Comments(0)
│釣記
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