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2006年10月02日

エバリエンスEBS61L。

今は亡きナッソがグリームと言うブランドで出していたエバリエンスと言うロッドを集めている、という話は以前にした。なんというか注釈がとても必要なので良かったらリンクの過去記事をご参照ください。

エバリエンスEBS61L。今回、その4本目としてEBS61L“gerius”を入手した。中古店で安く売られていたもので、しかし傷一つない。もはや存在自体がレアなので、見つけたときに入手しないともう手に入らない可能性が高い。少し高価なビッグベイトぐらいの値段でありました。このロッドの不遇を思う。

で、入手したからには使ってみたい。昨日書いたような秋の釣りには特に寄与しないロッドだけど、とりあえず仕事の合間を縫って川に行ってみた。どうせ時間がないからセンコー投げるだけになりそうだけど、僕にとってスピニングの基本はセンコーだから仕方ない。

ヤマセンコー3"と4"を投げてみると、何だか違和感を感じる。その違和感の正体に気付くのに時間は掛からなかった。僕は普段、F1クラス(UL)スピニングを使う機会が多く、そこでは4"を投げることがほとんどない。使えることは使えるが、かったるいのでいつも4"はベイトタックルで使っている。

ところがこのロッドは3"も4”も両方、しかも極めて快適に扱えるのである。ああ驚いた。って言われても、ライトアクションのスピニングを使っている人には当然のことだと思うんだけど、僕はこの数年、F2クラス(L)スピニングを一切使ってこなかったのであるから見逃して欲しい。

それにしても、この61Lは3"と4"の両立ができるのは当然として、その領域が高度である。以前使っていたメガバス/F2-64XSは4"にはジャストだが3"には硬すぎた。ダイコー/カリスマスティックKS-63Lも同様。がまかつ/ラグゼカマー444Sは逆に4"には少し弱かった。

ライトアクションのスピニングと言っても、完全に中庸なロッドは少ない。このクラスの命題はもちろんワームを使ったライトリグと、シャッドなどの小型プラグを扱うことが課せられることが多い。しかしその両方に対応しようとすると、特色のない中途半端なロッドになりやすい。

だから特色を持たせて平凡さを回避しようとするのか、ティップだけがソフトだったり、キャスティングウェイト表示にあるまじきパワーを持っていたり、それぞれ個性的でよろしいけれど、そのために人によってはそれ一本だけ持っていても結局は何かの専用ロッドになってしまい、何でもできるバーサタイルというライトアクションスピニングの意味が薄れてしまう。

何でもロッドとは要するに中途半端なロッドである。あるルアーをうまく使おうとすれば、どうしてもそのルアーに特化した性能が欲しくなる。それをある程度犠牲にして、いろんなルアーをそこそこに使えるというのがメリットで、スピニングのL、ベイトのMLというクラスは多くの人がそういう性能を望んでいると思う。

しかし、特にライトウェイトの釣りはとても感覚的なものだから、同じようにルアーを引いても、このティップのモタレ感が嫌。トゥイッチ時に反発力が強すぎてダメ。とかいう風に個人差が大きい。僕は小型プラグを含むライトリグについては、ロッドにバーサタイル性はいらないんじゃないかと思う。ライトリグそれ自体が特化した釣りだから、汎用ロッドだとストレスが溜まってしまうことも多いと思うのだ。

少なくとも、僕にとっての小棒メソッド、ノーシンカーの釣りはかなり特異なもので、ある程度特化した竿でなければダメのようだ。だからこそ、センコーの3"と4"を切り離して扱い、自分に合うように厳選したスピニングを使うようになった。きっと、こういう釣りがほぼ全てのアングラーにあると思う。

とはいえ、例えばカマー444Sは僕にとって最高のカットテール4"ノーシンカー用ロッドだったけど、そこまでピンポイントになるともういくらロッドがあってもきりがない。実はこのロッドを手放したからこそ僕はカットテールをあまり使わなくなったのだ。

きっと大昔のグラスの2ピースを持ってきて、これで何でもやってみなさい。と釣り人に与えると、文句を言いつつも普通に釣りができて魚も釣ってしまうだろう。すべては感覚や思い込みと知ってはいても、自分にとって使いやすいロッドだからこそ自分が楽しい釣りができるのも自明であって、なんかまた道具集めの言い訳をしているような気がしてきた。

話が長くなった。エバリエンス61Lに話を戻すと、これはいい意味でとても中途半端なロッドだ。しかも高次元に中途半端だ。3"と4"でほとんどフィーリングが変わらない。3"を弾くことも無く、4"がもたれることもない。同じように流れに乗せて、同じようにぬるぬるっと扱える。感心してしまった。

エバリエンスEBS61L。実際のパワーはULとLの中間ぐらいだと思う。テーパーがとても素直なレギュラーファーストで、ティップも入りすぎず硬すぎず。5lbsフロロにもベストマッチだ。適度な張りで4"を操り、スムーズなティップで3"を漂わせることができる。

もしや僕にとって最強のセンコーロッドかも。というのは結果まで出してしまったからで、3"を使って少し沖目のブレイク付近で底を取っていたら、ふわっごぐんと重々しいバイト。かなり重たい引きで走り回ったそいつは、上げてみると46cmだった。

実はファイト中、重いけどもっと小さいと思っていた。このロッドはかなりタフだ。走り回られつつも、主導権は常に握っていた。バラシ防止のため、魚が浮上しそうになったらロッドを下げてエラ洗いを防ぐのだけど、弱いロッドだとうまくコントロールできないことも多い。

しかし今回は、相手の頭を押さえつけ、自由にさせなかった。ランディングもスムーズで、足下でぐいっとリフトすると、魚が観念したようにおとなしくなるのが分かった。すごくパワーがあるロッドではない。しかし、とても強靭な印象がある。

魚運まであるのではないかという出来過ぎのデビューで、これからこれ一本でスピニングはいいや。となってしまいかねないのだけど、長く使っているときっとまた別の面にも気づくだろう。まだこれだけでは判断がつかない。何にしても僕にとって無二の愛竿、F1-61XSの牙城は高い。どこまで脅かせるか楽しみである。


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Posted by ポンプ小屋マスター at 00:10│Comments(16)道具
この記事へのコメント
魚運まで着いてるとは…お買い得だったんじゃないんすか?
私も、魚運の着いたロッド欲しいです(T-T)
Posted by まりも at 2006年10月03日 07:56
46とはお見事!

一発目でそのサイズを釣ればかなり脅かすんじゃないの

スピニングはML、L、ULって持ってるけど使用感は大して変わんないね (わかってないだけ
Posted by ratfink at 2006年10月03日 09:50
ああ、懐かしい柳プロ。
その昔、真冬の霞ヶ浦(新川)であるパターンを発見し、一日に5本も6本も40upを釣り上げていたんですが、トーナメント前日に様子を見に来た柳プロに小一時間釣り方を聞かれました。
去り際に親指立ててましたよ(笑)
3年くらいはそのパターンで通用したんですけど、その後は行かなくなっちゃいましたねぇ。
Posted by くろいたち at 2006年10月03日 10:28
発売して、1、2年の短命だったんじゃなかったっけ?
親会社のせいで、別に柳プロがどうのこうのってわけじゃなかったはず・・

メガバスのサポートを受けていて、しっかりした開発能力を身に着けてたんでしょうね(私が言うのも変だけど

でも柳プロにスピンングってイメージは正直わかないんだけど(違う?

あっ・・どうでもいいけど・・しっかり釣ってるし
ヤッパ、釣ってないようでしっかり釣ってるねいつも!
Posted by 班長 at 2006年10月03日 11:45
おぉ~っ! いつもながらお見事!

魚運までSETになってたエバリエンス、マスターさんの強力な武器になりそうな予感・・・。
Posted by seven at 2006年10月03日 14:19
(・∀・)ノィョ-ゥ


またまたまた・・・・。


しかも46㌢とは・・・・


センコー・・・・恐るべし


ワシも買ってみよかね?


マスター・・・トップで釣れる場所・・・


おせ~て・・・・。
Posted by 真っ黒 at 2006年10月03日 16:31
魚運が付属のエバリンス!

魚運のついた竿うってないかな~・・・
Posted by コウヤ at 2006年10月03日 19:32
ををを!46cmおめでとうです!!

釣ったって事は、マスターさんと相性のいいロッドってことですよ!
性能も大事だけど、相性と思い入れも大事ですよね!!
Posted by ハク at 2006年10月03日 22:17
>まりもさん

お値段は中古美品にしてもかなりお買い得だったのは間違いないです。不人気機種のメリットですね。
魚運の有無も店頭で表示してもらえれば、ねえ(そんな
Posted by ポンプ小屋マスター at 2006年10月03日 23:19
>ratfinkさん

使用感は人によりますよね~。ぶっちゃけ、僕もMLのベイトロッドでセンコーを使って何の問題もありません。
この記事は無駄遣いの言い訳が主眼です(やっぱり
Posted by ポンプ小屋マスター at 2006年10月03日 23:20
>くろいたちさん

すげー。プロに指導!それで強くなったのなら、くろいたちさんが師匠ですよ!
やっぱり研究熱心な人だったんですね~。
僕にもいいパターン教えてください(涙
Posted by ポンプ小屋マスター at 2006年10月03日 23:21
>班長さん

そうですそうです。柳氏を前面に起用してひと稼ぎしようとした親会社がコケちゃったのが最大の悲劇でした。
あのままメガバスにいれば柳氏も苦労しないですんだと思うのですが・・・バブルも末期でしたしね。

柳さんは河口湖でもきっちり上位にいましたね。豪快なシャローの釣りと、繊細なライトリグも両立できる、強いプロという印象でした。

>釣ってないようで
そのイメージを維持するために、釣果を小出しにしています。嘘です。たまに釣ったから目立つだけです(泣
Posted by ポンプ小屋マスター at 2006年10月03日 23:24
>sevenさん

ありがとうございます。出会い頭フィッシュとしても、ロッドが呼んでくれたのだなあと思っています。
でもこのロッドの運はこれで使い果たしてたり・・・しないで!お願い!
派手なデビューもいろいろ心配の種になるものです。
Posted by ポンプ小屋マスター at 2006年10月03日 23:25
>真っ黒さん

正直、僕が行く川より真っ黒さんの行く場所の方がバス多いと思うのです。
だからセンコー使えば釣れると思いますが(オムラムさん参照)、しかし!ここはトップ道を邁進していただきたい!
釣果より大事なものがある、という意味で真っ黒さんは僕の希望の星なのです。

もしセンコーで釣りたかったら、こっそりおいでください。誰にも言いませんから(w
Posted by ポンプ小屋マスター at 2006年10月03日 23:27
>コウヤさん

やっぱり店頭表示が必要ですね。釣り人のタイプ別にどんな魚が釣れるかまで詳細表示。でもすごく偽装が流行りそうな気もする。
釣り運ははかないものですから・・・いつなくなるか分からないし・・・それでも信じてしまうのが悲しい性ですね。
Posted by ポンプ小屋マスター at 2006年10月03日 23:30
>ハクさん

ありがとうございます。そうですね、相性はとても大事!
信じて使えば、自ずと集中力も増すというものです。
ハクさんも相性のいいリールを買うべきです!(あおってる
Posted by ポンプ小屋マスター at 2006年10月03日 23:31
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