2006年10月13日
袋から。
なんだかんだで僕はしばらく釣りに行っていない。釣りに行かないと道具をいじって寂しさを紛らわせることになる。そんなもんで誤魔化されるもんか、とか思っていても、これが結構楽しくていつも簡単に誤魔化されている僕がいる。
その辺はこのブログで何度も何度もしつこいぐらい書いてきたのでもう省くけれど、要するに釣りとは道具であるという信念を持っているのだから手に負えない。部屋の中でちょっとした小山を築いているルアーやリールやタックルボックスの群れから、適当に一つ、何でもいいから取り出してきていじったり、ためつすがめつしているだけで1時間は軽い。僕は変態性かもしれない。
今日も道具の山から何を引っ張り出そうかと見ていて、ワームの小袋が目に入った。フィールドに出るとき、ワームをパッケージのまま持ち出すことが多い。多くは買ってきたそのまま持って行くが、たまには使いそうなワームを何本かずつセレクトして持って行きたいときもある。
パッケージごとに一種類ずつ持って行くと、けっこうかさばるものである。身軽にしたいので、どれか適当なワームの袋に使うべきワームを数種類セレクトして持って行く。フィールド別、リグ別に分けると便利だ。普通は色移りを避けて同系色ごとにまとめるが、たまにはその色移りを逆に期待して混ぜることもある。
この袋はテキサスリグ中心ながらダウンショットやノーシンカーにも使えるワームが入っているので、恐らくよく通っていた野池のためにセレクトしたものであろう。懐かしきエバーグリーン/ギガバイト・フラットヘッドミノー“マッチョ”のパッケージ。何年前かな、懐かしいなと封を開けてみてのけぞる。
何種類入ってるかって話である。ちょっとしたグロ画像だ。あらゆる状況を想定したと言うと聞こえはいいが、要するに絞り込めていないのであって、しかもこれだけの量なら袋はぱんぱんであり、どこがコンパクトにまとめているのかとも問い詰めたい。まったく度し難い。
しかし、それにしても10種類以上は入っている。こんなの使ってたっけと記憶にないものもあったりして、これはこれで懐かしくて楽しいけれど、そんな自分にも少し嫌気がさしたのでここはどんなワームが入っているかあえて検証してみよう。寸評も付けてみる。こういうことをしていると本当に1時間とかすぐ経つよ。楽しいよ。()内は本数です。
ゲーリーヤマモト
ジャンボグラブ(2)
定番ですね。恐らくテキサス用。僕は春先に多用する。野池でもこれで釣れるバスは多い
4"グラブ(2)
定番。ないと死ぬ。ジグのトレーラーなどに加え、ダウンショットでも使う。シンカーは重めで
ベビークロー(1)
一時、テキサスはこればかりだった。ネイルシンカー入れてワッキー(ネコリグ)もいい
ハーフスレンダーグラブ(1)
テキサス用かと思ったら、テイルもいでたのでセンコーの代用にしたみたい。少し硬めでグッド
メガバス
ディープカップビーバー(2)
パールホワイトが色移りしてプロブルー気味に。ライトテキサスでよく使っていた
チビドン(2)
ダウンショット用。恐らくギルも視野に入れている。ピンテールの艶かしさは素晴らしい
エコギア
パドルシュリンプ(1)
テキサスでボトムパンプするとよく釣れた。普通のパドルテイルよりフォール時に実績あり
パラマックス(1)
テキサスと言うよりジグヘッドでのスイムで。水面近くを引いてくると元気のいいバスが連発した
タンクS(2)
ダウンショット、もっといいのはスモラバのトレーラー。フォールが遅くなって効果大
ショートカール(1)
セブンカールの小さい版。スプリットショットで活躍したが、ギルにすぐかじられて短くなってた
エバーグリーン
フラットヘッド・マッチョ5"(2)
このパケなのに2本しかない。5"なのでダウンショットよりノーシンカー。遅いフォールがいい
スーパーライブ・ミニミノー(2)
3"のリアルでスゴイ奴。でも釣った覚えがない。たぶん存在が地味すぎると思う
ビビッドテール(1)
ヴァイブラテイルが、水面引きでよく効いた。ダウンショット、ジグヘッドでも活躍
ティファ/ノリーズ
エスケープツイン(1)
この中では破格の存在感。テキサスでブッシュにぶち込んでいた。あまり実績がないです
シュリルピン2"(2)
スモラバのトレーラー。ダウンショットでは4"が最高だった。どうして3"がないのか無念だった
以下は各メーカー1種類ずつ。
ビバ ソルトサターン3"(6)
僕のダウンショット最終兵器。食いっぱぐれないよう6本も入れている辺りが心配性
ZBC(ZOOM) ミートヘッド3"(1)
ダウンショットもいいが、スモラバのトレーラー、スプリットにも。何にでも使えて常備品
ケイテック パドルテール(3)
少し硬い素材で、ぷりんとした生物っぽい動き。特に冬、固い底のズル引きでよく釣りました
バークレイ パワーホッグ5"(1)
あまり使った覚えがない。これはきっと他のワームへの「匂いつけ」用だと思う
ギャンブラー ベビーベーコンラインド(1) 2枚目写真上
ホグ系が流行ったときに一瞬だけ売れた。ボディに水平な翼(?)があるのが特徴
不明 クローワーム(1) 2枚目写真下
確かカルティバが扱ってたんだけど、どこの何と言うワームか思い出せない。
アメリカの地名が名前についていたような・・・ご存知の方、ご教示ください。カリフォルニア・クローなんとかだっけ?
フジヤマ AR-45(1)
コントローラブルなイモグラブ。夏の野池で無限に釣れ続けた思い出があります
ネクストワン ドラッグシャッド(2)
Dr.関ってみんな覚えてるかなあ。見た目は最高、でも釣果の記憶なし。見た目は最高ですよ
ぜえぜえ。なんと23種類。こんだけ入っているにも関わらず、一種類あたりの本数が少ないと言うことからも分かるように意外と実績ワームが少ない。恐らく「お試し」で2本ぐらいずつセレクトして、釣れなかったからそのまま補充もしなかったのかと思われる。
しかしながら僕は自分が買ったワームの名前ぐらい覚えておくべきだと思う。でないと本当の無駄遣いだ。と考えたところで僕は恐ろしいことに気付いたわけで、23種類あると言うことは、一本ずつ買ったわけもなく、要するに少なくとも23パッケージを購入したわけで。
この1袋にどれだけコスト掛かってるんだろ。何だかもう嫌になってきた。やっぱり家で道具なんかいじってるからこんなことになるんだ。今度の釣りにはこの袋を意地でも持って行って使おうと決心したのであった。
その辺はこのブログで何度も何度もしつこいぐらい書いてきたのでもう省くけれど、要するに釣りとは道具であるという信念を持っているのだから手に負えない。部屋の中でちょっとした小山を築いているルアーやリールやタックルボックスの群れから、適当に一つ、何でもいいから取り出してきていじったり、ためつすがめつしているだけで1時間は軽い。僕は変態性かもしれない。
今日も道具の山から何を引っ張り出そうかと見ていて、ワームの小袋が目に入った。フィールドに出るとき、ワームをパッケージのまま持ち出すことが多い。多くは買ってきたそのまま持って行くが、たまには使いそうなワームを何本かずつセレクトして持って行きたいときもある。
パッケージごとに一種類ずつ持って行くと、けっこうかさばるものである。身軽にしたいので、どれか適当なワームの袋に使うべきワームを数種類セレクトして持って行く。フィールド別、リグ別に分けると便利だ。普通は色移りを避けて同系色ごとにまとめるが、たまにはその色移りを逆に期待して混ぜることもある。
この袋はテキサスリグ中心ながらダウンショットやノーシンカーにも使えるワームが入っているので、恐らくよく通っていた野池のためにセレクトしたものであろう。懐かしきエバーグリーン/ギガバイト・フラットヘッドミノー“マッチョ”のパッケージ。何年前かな、懐かしいなと封を開けてみてのけぞる。
何種類入ってるかって話である。ちょっとしたグロ画像だ。あらゆる状況を想定したと言うと聞こえはいいが、要するに絞り込めていないのであって、しかもこれだけの量なら袋はぱんぱんであり、どこがコンパクトにまとめているのかとも問い詰めたい。まったく度し難い。
しかし、それにしても10種類以上は入っている。こんなの使ってたっけと記憶にないものもあったりして、これはこれで懐かしくて楽しいけれど、そんな自分にも少し嫌気がさしたのでここはどんなワームが入っているかあえて検証してみよう。寸評も付けてみる。こういうことをしていると本当に1時間とかすぐ経つよ。楽しいよ。()内は本数です。
ゲーリーヤマモト
ジャンボグラブ(2)
定番ですね。恐らくテキサス用。僕は春先に多用する。野池でもこれで釣れるバスは多い
4"グラブ(2)
定番。ないと死ぬ。ジグのトレーラーなどに加え、ダウンショットでも使う。シンカーは重めで
ベビークロー(1)
一時、テキサスはこればかりだった。ネイルシンカー入れてワッキー(ネコリグ)もいい
ハーフスレンダーグラブ(1)
テキサス用かと思ったら、テイルもいでたのでセンコーの代用にしたみたい。少し硬めでグッド
メガバス
ディープカップビーバー(2)
パールホワイトが色移りしてプロブルー気味に。ライトテキサスでよく使っていた
チビドン(2)
ダウンショット用。恐らくギルも視野に入れている。ピンテールの艶かしさは素晴らしい
エコギア
パドルシュリンプ(1)
テキサスでボトムパンプするとよく釣れた。普通のパドルテイルよりフォール時に実績あり
パラマックス(1)
テキサスと言うよりジグヘッドでのスイムで。水面近くを引いてくると元気のいいバスが連発した
タンクS(2)
ダウンショット、もっといいのはスモラバのトレーラー。フォールが遅くなって効果大
ショートカール(1)
セブンカールの小さい版。スプリットショットで活躍したが、ギルにすぐかじられて短くなってた
エバーグリーン
フラットヘッド・マッチョ5"(2)
このパケなのに2本しかない。5"なのでダウンショットよりノーシンカー。遅いフォールがいい
スーパーライブ・ミニミノー(2)
3"のリアルでスゴイ奴。でも釣った覚えがない。たぶん存在が地味すぎると思う
ビビッドテール(1)
ヴァイブラテイルが、水面引きでよく効いた。ダウンショット、ジグヘッドでも活躍
ティファ/ノリーズ
エスケープツイン(1)
この中では破格の存在感。テキサスでブッシュにぶち込んでいた。あまり実績がないです
シュリルピン2"(2)
スモラバのトレーラー。ダウンショットでは4"が最高だった。どうして3"がないのか無念だった
以下は各メーカー1種類ずつ。
ビバ ソルトサターン3"(6)
僕のダウンショット最終兵器。食いっぱぐれないよう6本も入れている辺りが心配性
ZBC(ZOOM) ミートヘッド3"(1)
ダウンショットもいいが、スモラバのトレーラー、スプリットにも。何にでも使えて常備品
ケイテック パドルテール(3)
少し硬い素材で、ぷりんとした生物っぽい動き。特に冬、固い底のズル引きでよく釣りました
バークレイ パワーホッグ5"(1)
あまり使った覚えがない。これはきっと他のワームへの「匂いつけ」用だと思う
ギャンブラー ベビーベーコンラインド(1) 2枚目写真上
ホグ系が流行ったときに一瞬だけ売れた。ボディに水平な翼(?)があるのが特徴
不明 クローワーム(1) 2枚目写真下
確かカルティバが扱ってたんだけど、どこの何と言うワームか思い出せない。
アメリカの地名が名前についていたような・・・ご存知の方、ご教示ください。カリフォルニア・クローなんとかだっけ?
フジヤマ AR-45(1)
コントローラブルなイモグラブ。夏の野池で無限に釣れ続けた思い出があります
ネクストワン ドラッグシャッド(2)
Dr.関ってみんな覚えてるかなあ。見た目は最高、でも釣果の記憶なし。見た目は最高ですよ
ぜえぜえ。なんと23種類。こんだけ入っているにも関わらず、一種類あたりの本数が少ないと言うことからも分かるように意外と実績ワームが少ない。恐らく「お試し」で2本ぐらいずつセレクトして、釣れなかったからそのまま補充もしなかったのかと思われる。
しかしながら僕は自分が買ったワームの名前ぐらい覚えておくべきだと思う。でないと本当の無駄遣いだ。と考えたところで僕は恐ろしいことに気付いたわけで、23種類あると言うことは、一本ずつ買ったわけもなく、要するに少なくとも23パッケージを購入したわけで。
この1袋にどれだけコスト掛かってるんだろ。何だかもう嫌になってきた。やっぱり家で道具なんかいじってるからこんなことになるんだ。今度の釣りにはこの袋を意地でも持って行って使おうと決心したのであった。
2006年10月12日
迷走【釣行記】
今年は春の長雨のせいなのかどうなのか、水の中の季節がまる一ヶ月ほど遅れているとあちこちで言われている。確かにそんな感じで、沿岸にはまだ青物が時々回ってくるし、河口にシーバスの姿はまばらだし、僕はまだ半袖を着ている。だから風邪引いたりするんだ阿呆が。今回は風邪を引く前の話です。
季節が遅いのはイカに関しても例外ではなく、300g級の姿はまだ少ない。釣具店で聞いてもまだ2桁の釣果を上げた人はいないみたいで、僕自身も5ハイすら釣っていない。不調と言うよりはまだその季節になっていないという感じだ。
どうせ300g以下が釣れてもリリースするんだしそんなに数を釣っても仕方ないんだけど、それよりキロアップを狙っているんだけど、それにしたってたまには数釣りもしたいしセコ釣りもしたい。と考える僕は根っからのチビ釣り野郎。真剣にチビの数釣りがしたいと思って午後から半休を取り、離岸提へ渡った。
2時間後の満潮を狙って渡った堤防には、平日の午後だと言うのにチヌ釣り師が多数陣取っている。邪魔にならないように少し離れたところで開始。だいたいチヌが好調なときは濁り気味で、イカはよくないのだけど、見ているうちに3枚ほどチヌが上がった。早くも暗澹とした気分になる。
30分、キャストを繰り返したが気配がない。餌木を追っても来ない。こういう時は足元を丁寧に探るのが突破口になる。特にチビ狙いなら尚更だ。僕は少し集中して、潮位が上がった中でもうっすらと水中に見える沈み根を中心に探ると、思った通り答えが返ってきた。
うん、まあ、メッキなんだけどね。こやつらが時々、すぐ近くの水面でばしゃばしゃやるから集中力が削がれるというものである。こういう時は素直に釣っちゃうに限る。ちょい投げで岸壁ジギング気味に1ozのジグをひらめかせたら一撃だった。イカもこんなに簡単だったらいいのに。
ところで海煙は岸ジギにも難なく対応する。これでフォール中のアタリが取れれば専用竿顔負けだと思う。シャクりはお手の物だし、1oz超のジグでもきれいに動かせる。シーバスのワインド釣法やフラットフィッシュのワーミングにも使えそうだし、硬めのエギングロッドっていろいろと便利だ。もっとも、相手がメッキだと引き味を楽しむなんて間もなく引っこ抜けちゃうんだけど。
そんなことは基本的にどうでもよくて、イカである。だいたいチビ釣りたいのになんで海煙持ってきてるのか理解に苦しむ。そりゃ上述のごとく他魚も釣りたいからなんだけど、ロッドのせいとは言いたくないが海煙だとやはり3.5号以上がベストマッチなもので、気がつけばいつものヤマシタ/エギ王Q速をぶん投げている始末だ。
もっとも、これがオレの釣りであるといえばその通りで、常にキロアップを狙おうと今年は決めている。だからいくら最初の目的がチビ狙いでも、やはり釣り場に来れば自分のスタイルを貫き通すのが正解である。大物の可能性を自ら捨てることはない。
去年のイカはもういなくても、春先に産まれたやつがそこそこのサイズにはなっているはずだ。セコ釣り大好きな自分に済まないと謝りつつ、僕は沖の深場を一心に狙う。そこには僕が目指すサイズがいるはずだ。そしてそれを釣るのが僕の釣りだ。
2時間が経過した。満潮の潮止まりを迎えても、釣果はまったくなかった。僕は遠投に疲れてしまい、岸壁に座り込む。半袖の腕を撫でる風が涼しい。イカいない。僕さみしい。
僕は何がしたいのか。チビを釣ろうと来たのにいつもと変わらない釣りをしているから駄目なんだ。これがいつものオレの釣りだと言えば格好はいいが、やはり当初の目的を見失っているからこそ迷走しているのではないか。チビ釣ろうと思ったらそれを貫き通す強さが必要なのではないか。そんなんだからいつも釣れないんだ。
2時間前とは言うことが真逆になっているけれど、しかし釣れなくて頭が錯綜している僕は、そもそもチビが釣れる季節だという自分の判断をないがしろにした罰が当たったのだ。などと思い込み始めてしまい、ここは初心に帰って足下を丁寧に。と方向転換を決断する。
僕は林漁具/餌木猿3号にチェンジして真面目にチビを狙い始めた。チビがいたら3.5号ディープとはいえ少しは反応があったと思うから、きっと真面目にやっても釣れないんだけど、そこは錯綜した頭である。好きにしろという感じではある。
しかし2投目、フォール中にぐむっと重くなるのだから釣りって分からない。いや、いっそステキ。これがいわゆるドラマですかやはり初志貫徹こそが釣りの秘訣なのですかと勇んでリールを巻いて巻いて巻いて、鮮やかにランディング。
うん。タコだ。何で君はそういつもオチとして出演するかな。ブログ的にはおいしいけれど、いや、食べたっておいしいけれど、今日はさっとタコゆでてビールうめぇ。だから嬉しい獲物なんだけど、えーい何を言いたいのか分かんなくなってきた。だからタコは嫌いだ。好きだけど評価が難しいから嫌いだ。
とか言ってたら帰りの渡船が来たのでこれもいわゆるタイミング、何かの思し召しであろうと納竿。つかタコ釣ったらストップ・フィッシングになってるような気がしてならないけど、なんでだろうね。なんかオチがついたような気になっちゃうんだな。
帰りの渡船で我に返り、迷走の挙句玉砕したふがいなさを嘆く。ついでにタコにも八つ当たりをし、タコを入れたビニール袋を手でもんでうはーキモい感触と虐待を加えていたら、擦れ違った船の波が船の横腹に当たり、大きく水しぶきが上がった。
側舷に腰掛けていた僕はその飛沫の直撃を頭からかぶってびしょ濡れ。そして涼しい風を港に着くまで浴び続け、帰ってきたら風邪を引いていた訳で、これをしてタコの呪いというか僕の自業自得というかは意見の分かれるところではある。
Tackle Data:
メガバス/XOR海煙C-83MH+シマノ/バイオマスターMg2500HGS+デュエル/エックスドライブ0.8号+同/フューズフロロ10lbs
季節が遅いのはイカに関しても例外ではなく、300g級の姿はまだ少ない。釣具店で聞いてもまだ2桁の釣果を上げた人はいないみたいで、僕自身も5ハイすら釣っていない。不調と言うよりはまだその季節になっていないという感じだ。
どうせ300g以下が釣れてもリリースするんだしそんなに数を釣っても仕方ないんだけど、それよりキロアップを狙っているんだけど、それにしたってたまには数釣りもしたいしセコ釣りもしたい。と考える僕は根っからのチビ釣り野郎。真剣にチビの数釣りがしたいと思って午後から半休を取り、離岸提へ渡った。
2時間後の満潮を狙って渡った堤防には、平日の午後だと言うのにチヌ釣り師が多数陣取っている。邪魔にならないように少し離れたところで開始。だいたいチヌが好調なときは濁り気味で、イカはよくないのだけど、見ているうちに3枚ほどチヌが上がった。早くも暗澹とした気分になる。
30分、キャストを繰り返したが気配がない。餌木を追っても来ない。こういう時は足元を丁寧に探るのが突破口になる。特にチビ狙いなら尚更だ。僕は少し集中して、潮位が上がった中でもうっすらと水中に見える沈み根を中心に探ると、思った通り答えが返ってきた。
うん、まあ、メッキなんだけどね。こやつらが時々、すぐ近くの水面でばしゃばしゃやるから集中力が削がれるというものである。こういう時は素直に釣っちゃうに限る。ちょい投げで岸壁ジギング気味に1ozのジグをひらめかせたら一撃だった。イカもこんなに簡単だったらいいのに。
ところで海煙は岸ジギにも難なく対応する。これでフォール中のアタリが取れれば専用竿顔負けだと思う。シャクりはお手の物だし、1oz超のジグでもきれいに動かせる。シーバスのワインド釣法やフラットフィッシュのワーミングにも使えそうだし、硬めのエギングロッドっていろいろと便利だ。もっとも、相手がメッキだと引き味を楽しむなんて間もなく引っこ抜けちゃうんだけど。
そんなことは基本的にどうでもよくて、イカである。だいたいチビ釣りたいのになんで海煙持ってきてるのか理解に苦しむ。そりゃ上述のごとく他魚も釣りたいからなんだけど、ロッドのせいとは言いたくないが海煙だとやはり3.5号以上がベストマッチなもので、気がつけばいつものヤマシタ/エギ王Q速をぶん投げている始末だ。
もっとも、これがオレの釣りであるといえばその通りで、常にキロアップを狙おうと今年は決めている。だからいくら最初の目的がチビ狙いでも、やはり釣り場に来れば自分のスタイルを貫き通すのが正解である。大物の可能性を自ら捨てることはない。
去年のイカはもういなくても、春先に産まれたやつがそこそこのサイズにはなっているはずだ。セコ釣り大好きな自分に済まないと謝りつつ、僕は沖の深場を一心に狙う。そこには僕が目指すサイズがいるはずだ。そしてそれを釣るのが僕の釣りだ。
2時間が経過した。満潮の潮止まりを迎えても、釣果はまったくなかった。僕は遠投に疲れてしまい、岸壁に座り込む。半袖の腕を撫でる風が涼しい。イカいない。僕さみしい。
僕は何がしたいのか。チビを釣ろうと来たのにいつもと変わらない釣りをしているから駄目なんだ。これがいつものオレの釣りだと言えば格好はいいが、やはり当初の目的を見失っているからこそ迷走しているのではないか。チビ釣ろうと思ったらそれを貫き通す強さが必要なのではないか。そんなんだからいつも釣れないんだ。
2時間前とは言うことが真逆になっているけれど、しかし釣れなくて頭が錯綜している僕は、そもそもチビが釣れる季節だという自分の判断をないがしろにした罰が当たったのだ。などと思い込み始めてしまい、ここは初心に帰って足下を丁寧に。と方向転換を決断する。
僕は林漁具/餌木猿3号にチェンジして真面目にチビを狙い始めた。チビがいたら3.5号ディープとはいえ少しは反応があったと思うから、きっと真面目にやっても釣れないんだけど、そこは錯綜した頭である。好きにしろという感じではある。
しかし2投目、フォール中にぐむっと重くなるのだから釣りって分からない。いや、いっそステキ。これがいわゆるドラマですかやはり初志貫徹こそが釣りの秘訣なのですかと勇んでリールを巻いて巻いて巻いて、鮮やかにランディング。
うん。タコだ。何で君はそういつもオチとして出演するかな。ブログ的にはおいしいけれど、いや、食べたっておいしいけれど、今日はさっとタコゆでてビールうめぇ。だから嬉しい獲物なんだけど、えーい何を言いたいのか分かんなくなってきた。だからタコは嫌いだ。好きだけど評価が難しいから嫌いだ。
とか言ってたら帰りの渡船が来たのでこれもいわゆるタイミング、何かの思し召しであろうと納竿。つかタコ釣ったらストップ・フィッシングになってるような気がしてならないけど、なんでだろうね。なんかオチがついたような気になっちゃうんだな。
帰りの渡船で我に返り、迷走の挙句玉砕したふがいなさを嘆く。ついでにタコにも八つ当たりをし、タコを入れたビニール袋を手でもんでうはーキモい感触と虐待を加えていたら、擦れ違った船の波が船の横腹に当たり、大きく水しぶきが上がった。
側舷に腰掛けていた僕はその飛沫の直撃を頭からかぶってびしょ濡れ。そして涼しい風を港に着くまで浴び続け、帰ってきたら風邪を引いていた訳で、これをしてタコの呪いというか僕の自業自得というかは意見の分かれるところではある。
Tackle Data:
メガバス/XOR海煙C-83MH+シマノ/バイオマスターMg2500HGS+デュエル/エックスドライブ0.8号+同/フューズフロロ10lbs
2006年10月11日
復活・・・
風邪を引いたのが引き金になった体調不良で休んだために仕事が押しまくり、しばらくネットにつなげない日が続いていました。やっと帰ってこられました。
留守中に暖かいコメントを下さった皆さん、ありがとうございます。閲覧に訪れてくださった方々、更新が途絶えていて申し訳ありませんでした。またぼちぼち更新していきますので、今後ともよろしくお願いします。
さて、通常更新は明日からとして、今回はリハビリも兼ねておめでたいお話。先日来、「史料」カテゴリで少しずつ紹介している雑誌TACKLE BOX。現在、同誌はWeb上でさまざまな情報を発信しているのだけど、そこで当ブログをご紹介いただきました。ありがとうございます。
昔の同誌を(大げさに言えば)歴史的資料として紹介したいと思い、それには誌面をキャプチャして画像としてこのブログにアップするのが一番である。文章だけで抜き書くより、少し古びた誌面の様子や写真から当時の雰囲気を味わって欲しいと思ったのだ。
そこで編集部にその許可をお願いしたところ、快諾いただいた。とても寛容なご判断をいただいて感激。メールをいただいたのが昔から誌面に登場していらっしゃって一方的に親しませていただいていた平松さんだったことも嬉しかった。
以前にも書いたが、TACKL BOX編集部は読者参加による生きた情報をとても大事にしている。現在のサイトやDVD版TACKLE BOXにもそんな等身大の情報が溢れている。バスだけでなく、あらゆる釣りの楽しみが詰まっているので、ぜひ一度ご訪問ください。当ブログでも、今後も少しずつ、昔の同誌を紹介していきます。
留守中に暖かいコメントを下さった皆さん、ありがとうございます。閲覧に訪れてくださった方々、更新が途絶えていて申し訳ありませんでした。またぼちぼち更新していきますので、今後ともよろしくお願いします。
さて、通常更新は明日からとして、今回はリハビリも兼ねておめでたいお話。先日来、「史料」カテゴリで少しずつ紹介している雑誌TACKLE BOX。現在、同誌はWeb上でさまざまな情報を発信しているのだけど、そこで当ブログをご紹介いただきました。ありがとうございます。
昔の同誌を(大げさに言えば)歴史的資料として紹介したいと思い、それには誌面をキャプチャして画像としてこのブログにアップするのが一番である。文章だけで抜き書くより、少し古びた誌面の様子や写真から当時の雰囲気を味わって欲しいと思ったのだ。
そこで編集部にその許可をお願いしたところ、快諾いただいた。とても寛容なご判断をいただいて感激。メールをいただいたのが昔から誌面に登場していらっしゃって一方的に親しませていただいていた平松さんだったことも嬉しかった。
以前にも書いたが、TACKL BOX編集部は読者参加による生きた情報をとても大事にしている。現在のサイトやDVD版TACKLE BOXにもそんな等身大の情報が溢れている。バスだけでなく、あらゆる釣りの楽しみが詰まっているので、ぜひ一度ご訪問ください。当ブログでも、今後も少しずつ、昔の同誌を紹介していきます。
2006年10月07日
お詫びです
体調不良その他により、沈没しております
こういうときに限って、記事のストックもありません
見に来てくださった方には申し訳ございません・・・
明日には復活できると思います。コメントへのお返しも滞っていますが、どうかご容赦ください~
多分アレだ、寒いのに薄着で釣りに行ったのが(以下略
こういうときに限って、記事のストックもありません
見に来てくださった方には申し訳ございません・・・
明日には復活できると思います。コメントへのお返しも滞っていますが、どうかご容赦ください~
多分アレだ、寒いのに薄着で釣りに行ったのが(以下略
2006年10月05日
プライヤー。
魚を釣り上げた後、次にすることはというと、まず大抵がフックを外すことだろう。中にはアナゴ釣りのように、仕掛けが魚体に絡むのでそのままハリスを切って新たに作り直すのが一般的な釣りもあるけれど、基本的にどんな釣りでも針を外さないと釣りが続行できない。
特にリリースをする釣りでは、可及的速やかにフックを外してあげないと元気に泳いで帰ってくれない。まれにがっちりとフックアップしすぎてなかなか外せず、悪戦苦闘してやっと外したら魚は衰弱しきっているということもあって、とてもやるせない。どうしても助けられない時は持ち帰って食べたり、庭に埋めることにしている。
バーブレスなら簡単に外れるだろうと言うと、これが案外そうでもないことがあって、特にワームや餌釣りで飲まれてしまった場合。喉深くにがっちり決まると素手では難しいことがよくある。僕は下手なので飲み込まれることはよくあり、普段はなかなかフックアップしないのになんでこうなるんだよといつも理不尽に感じるのだが、そんなこと言ってる場合じゃなーい。
だからもちろん、釣りには必ずプライヤーを持って行く。ラインカッターだけでは対応できない。プライヤーならカッターがついているので、最悪これ一本あれば釣りにはなる。できるだけ軽量で、小さすぎず大きすぎず、軽い力で扱える精度の高いものがいい。
小さすぎるとライギョなどの大型魚がフックを口の中に収めた場合、ノーズが届かなくて口の中に手が入ってしまい危険だし、大きすぎると今度は小型魚のときに役に立たない。重く、かさばると持ち運びに不便だ。かといって華奢なものだと、折れたり曲がるリスクもある。
僕はラパラ/プロガイドフィッシングプライヤーを愛用している。軽量コンパクトだが剛性が高く、魚の口の中のフックをぐいっとねじることができるパワーがある。ラバーグリップは手の小さい僕にも握りやすく力を込めやすい。ノーズが長いのもいい。
海でも使うので錆びにくいステンレススチール製がいいが、特に高価なものはどっしりと重過ぎて使いづらかったりする。このラパラ製はその辺が高次元にバランスが取れていて使いやすい。リングホルダーがついていて、僕はここに小さなメジャーやラインクリッパーを付けている。
この製品は2000円ちょっとというお手ごろ価格も含めて、なかなかの逸品だと思うのだけど、今はあまり店頭で見ないのが残念だ。ナチュラムでも入荷待ちになっている。総合性能で言うと僕にとってはなかなかこれに代わるものがないので、スペアが欲しい僕はいつも店でチェックしている。
もちろん、普通にホームセンターで売っているプライヤーでも問題なく使える。僕は安売りしているプライヤーを見つけるたびにいくつか買って、クルマの中やタックルボックス、家のあちこちに置くようにしている。プライヤーは日常の中でもあらゆる場面で使うので、たくさんあれば便利だ。
100円ショップのものは耐久性は低いけれど、使い捨てと割り切ればそれなりに使える。何より、ないよりはましである。大量に買って緊急避難的に使うといい。ただ、中にはカッター部分に歯がついていないものもあるので注意。
しかしそれよりも、僕がいつもプライヤーを配備することにしている理由は、ここまで書いておいてなんだけど「釣り場に持って行くのを忘れる」からである。
プライヤーはもちろんフックを外すだけでなく、フック交換からバーブを潰す作業、引っかかったごみを外したり、ガン玉を潰したりとあらゆることに使う。だからなければ釣りにならなくて、ある意味タックルと同じ扱いのはずなんだけど、それでも忘れる。クルマの中には5本ぐらい置いてあるはずなのに持って行くのを忘れる。
まったくどうなっているのか分からないが、忘れたときは必ず痛い目に遭う。ハオコゼやゴンズイが釣れたり、フックが曲がったり、もちろんフックを飲み込まれるのだ。以前、スピニングで中型のライギョを釣ってしまったとき、プライヤーがないことに気付いた。車までダッシュで帰ってプライヤーを持ってきたら、ラインが切れてライギョはもういなかった。自力で水に返ったのだろう。苦い思い出である。
だから僕は予備の予備の予備まで念を入れてボックスやバッグの底にプライヤーを忍ばせてしまうのだけど、先日バッグが重いのでよく見たらラパラを含めて5本が入っていた。という馬鹿の所業なのであって、僕はプライヤー商人のようだったのだが、それでも忘れるよりはましである。今後も最低3つは持って行こうと思う。
特にリリースをする釣りでは、可及的速やかにフックを外してあげないと元気に泳いで帰ってくれない。まれにがっちりとフックアップしすぎてなかなか外せず、悪戦苦闘してやっと外したら魚は衰弱しきっているということもあって、とてもやるせない。どうしても助けられない時は持ち帰って食べたり、庭に埋めることにしている。
バーブレスなら簡単に外れるだろうと言うと、これが案外そうでもないことがあって、特にワームや餌釣りで飲まれてしまった場合。喉深くにがっちり決まると素手では難しいことがよくある。僕は下手なので飲み込まれることはよくあり、普段はなかなかフックアップしないのになんでこうなるんだよといつも理不尽に感じるのだが、そんなこと言ってる場合じゃなーい。
だからもちろん、釣りには必ずプライヤーを持って行く。ラインカッターだけでは対応できない。プライヤーならカッターがついているので、最悪これ一本あれば釣りにはなる。できるだけ軽量で、小さすぎず大きすぎず、軽い力で扱える精度の高いものがいい。
小さすぎるとライギョなどの大型魚がフックを口の中に収めた場合、ノーズが届かなくて口の中に手が入ってしまい危険だし、大きすぎると今度は小型魚のときに役に立たない。重く、かさばると持ち運びに不便だ。かといって華奢なものだと、折れたり曲がるリスクもある。
僕はラパラ/プロガイドフィッシングプライヤーを愛用している。軽量コンパクトだが剛性が高く、魚の口の中のフックをぐいっとねじることができるパワーがある。ラバーグリップは手の小さい僕にも握りやすく力を込めやすい。ノーズが長いのもいい。
海でも使うので錆びにくいステンレススチール製がいいが、特に高価なものはどっしりと重過ぎて使いづらかったりする。このラパラ製はその辺が高次元にバランスが取れていて使いやすい。リングホルダーがついていて、僕はここに小さなメジャーやラインクリッパーを付けている。
この製品は2000円ちょっとというお手ごろ価格も含めて、なかなかの逸品だと思うのだけど、今はあまり店頭で見ないのが残念だ。ナチュラムでも入荷待ちになっている。総合性能で言うと僕にとってはなかなかこれに代わるものがないので、スペアが欲しい僕はいつも店でチェックしている。
もちろん、普通にホームセンターで売っているプライヤーでも問題なく使える。僕は安売りしているプライヤーを見つけるたびにいくつか買って、クルマの中やタックルボックス、家のあちこちに置くようにしている。プライヤーは日常の中でもあらゆる場面で使うので、たくさんあれば便利だ。
100円ショップのものは耐久性は低いけれど、使い捨てと割り切ればそれなりに使える。何より、ないよりはましである。大量に買って緊急避難的に使うといい。ただ、中にはカッター部分に歯がついていないものもあるので注意。
しかしそれよりも、僕がいつもプライヤーを配備することにしている理由は、ここまで書いておいてなんだけど「釣り場に持って行くのを忘れる」からである。
プライヤーはもちろんフックを外すだけでなく、フック交換からバーブを潰す作業、引っかかったごみを外したり、ガン玉を潰したりとあらゆることに使う。だからなければ釣りにならなくて、ある意味タックルと同じ扱いのはずなんだけど、それでも忘れる。クルマの中には5本ぐらい置いてあるはずなのに持って行くのを忘れる。
まったくどうなっているのか分からないが、忘れたときは必ず痛い目に遭う。ハオコゼやゴンズイが釣れたり、フックが曲がったり、もちろんフックを飲み込まれるのだ。以前、スピニングで中型のライギョを釣ってしまったとき、プライヤーがないことに気付いた。車までダッシュで帰ってプライヤーを持ってきたら、ラインが切れてライギョはもういなかった。自力で水に返ったのだろう。苦い思い出である。
だから僕は予備の予備の予備まで念を入れてボックスやバッグの底にプライヤーを忍ばせてしまうのだけど、先日バッグが重いのでよく見たらラパラを含めて5本が入っていた。という馬鹿の所業なのであって、僕はプライヤー商人のようだったのだが、それでも忘れるよりはましである。今後も最低3つは持って行こうと思う。
2006年10月04日
スクイージー・ロケッティア【Buy】
クレイジーケンバンドの新譜「GALAXY」がなかなか心地よい僕だけど、今までよりホーン・セクションがかなり頑張っていて、これはかなりファンク色が強いですね。ジャケ写からしてそれっぽい。ジョージ・クリントンばりの貫禄。メロディアスなものが好きな人は、前作「Soul Punch」がいいかもです。
そんなマクラとはまったく関係なしに餌木を買う。僕の中では特にギャップは無いけれど、落差を感じた人は本牧の海に向かって横山剣が餌木を投げているところを想像してみてください。以前、ポパイ・ベイがあった付近です。マイカル本牧?ってあの辺りイカいそうにないな。じゃあ葉山あたりでも可。何が可かはよくわからん。
買ったのはこの秋、注目の新製品でJINGO/スクイージー・ロケッティアスラップ3.5号。「新発想『ブースターフロート』で驚きの飛距離を実現した究極の秘密兵器エギ!」という触れ込みである。エギンガーの皆さんのブログで見つけて、とても興味を持っていた。
詳しくは上記リンクの同社サイトを参照ください。独特のセッティングをする必要があって、まずリーダー部分に浮き止めゴムのような「ブースターフロート」をセット。餌木のカンナ(針)から後ろに長く伸びた、一本のニードルにフロートを刺す。
こうすると餌木が通常とは逆釣りの形になる。餌木の前部に固定されているシンカーがキャスト時に常に前を向き、姿勢の安定と遠心力の増大により圧倒的な飛距離を生み出すと言うわけだ。実際にリーダーがカンナに絡まってこういう姿勢になった時、餌木は驚くほど飛んでいたことを思い出す。
餌木というのはダイワなどの一部製品を除いて固定ウェイトであり、しかも重心部分が手前にあるので重さの割には飛距離が伸びづらい。特に風のある日などは、3号(15g前後)以下だと30mぐらいしか飛ばない。
また、飛行姿勢が安定しないので特にリーダーが細い場合、絡むなどのトラブルも起こりやすい。よい餌木はその辺が高度にセッティングされてはいるけれど、どうしても構造上の問題は超えられなかった。
エギングにとって、飛距離は大きな要素だと言われるし、僕もそう感じている。単純に、深場は海岸線から遠い場所にあることが多いことが一つ。そして、飛距離が出れば出るほど、広範囲を探れることがもう一つだ。余りにも自明だけど、見逃せない基本である。
餌木は急浮上や上下左右前後へのダートによってイカを誘う。そして、沖にいるイカが追尾してきて、比較的近距離まで来てから乗るということが非常に多い。多くの人は、餌木を追って足下までイカが着いてきたのを釣行のたびに見るだろう。よく見ていると釣れない人は、飛距離が出ていないことが多い。
従って飛距離は何物にも換えがたいアドバンテージになる。「釣れる餌木」の要素として、フォーリングの姿勢やダート具合、ジャーク時の浮上の速度などがよく言われるが、僕にはまだよく分かっていない。ただ、薄々感じているのは、イカの目の前に餌木を送り込むことが動きより何より大事なのではということだ。
乱暴な言い方だが、動かない餌木でもイカは釣れる。僕の乏しい経験状で恐縮だが、常に大きなダートが効くとは限らないし、斜めにフォールする餌木でも状況によって、イカは平気で抱いてくる。餌木をただ巻いて来るだけでも釣れることだってある。
もちろんそういう餌木はバランスが悪くて根掛かりしやすかったり、ジャークへの反応が悪くてコントロールしづらかったりで結局は使いづらい。ただ、そういう餌木が釣れない訳ではない。だから僕はいつも、今日はどんな餌木がいいのだろうと悩んでしまうのだ。
それに対して、飛距離は単純に強い要素だ。どんな動きをしようと、イカに餌木を見てもらわないことには始まらない。だから、僕はもう少し沖へ投げたいときには、信頼しているヤマシタ/エギ王Q速より少しだけ飛距離が出るダイワ/MDスクイッドDeepを使う。
MDはダートはともかく浮上が少し鈍重で、僕の好きなタイプではないが、それでもほんの数mのために起用する。そして、Q速では釣れなかったイカを今までたくさん釣ってきている。
他のルアーフィッシングでも、ルアーの飛距離はもちろん重要な要素だ。その中でも餌木は特にその重要度が高いと思う。単純に、今まで届かなかったあの沖の深場にはどれだけイカがいるのだろうと考えるだけでわくわくしてくる。
セッティングが決まった好条件下では80mも夢ではないという。そこまででなくても、今まで僕の飛距離が3.5号ディープタイプ(22g前後)で50mちょっとが最高だったのを考えると、それより例えば10m飛んだだけでも大きなアドバンテージがあるだろう。
JINGO スクイージー・ロケッティアスラップ
だから思わず3個も買っちゃったのであって、かなり期待だけが先走っているのだけど、それにしてもナチュラムで掲載している「サンライズアジ」カラーが紫がかった淡いとてもいい感じの色で、期待してたんだけど実物はすごくピンクで普通の色でしたよサンチャゴさん。上の写真の右端がそれで、左の商品写真とまるで違う。ナチュラムさんもメーカーからの提供写真と思うけど、もう少し考えていただきたい。通販なら絶対にがっかりするところだった。
本当はディープタイプの「サブマリン」が欲しかったけど、これしかまだ店頭になかった。まあいいやと思いつつよくよく観察したらこのブースターフロートのセッティングって、普通の餌木でも少し手を加えればできそうな気がする。まずロケッティアを使ってみて、良さそうだったら考えてみよう。
とか僕は新兵器を手にした気分で浮かれちゃってるのだけど、僕がこれをばんばん沖に遠投して悦に入ってるときに限って足下にイカ密集。ということはありがち過ぎるほどありがちなのであり、もう次の釣行の展開が見えたような気はする。
でもそれでもいいや。だってこういうギミック大好きだし。とりあえず100m目指して投げてこようと思う僕は、新しいおもちゃを手に入れた子どものようで、とりあえず道具があればええんちゃうんか真面目に釣りをするつもりがあるのだろうか疑わしいところではある。
そんなマクラとはまったく関係なしに餌木を買う。僕の中では特にギャップは無いけれど、落差を感じた人は本牧の海に向かって横山剣が餌木を投げているところを想像してみてください。以前、ポパイ・ベイがあった付近です。マイカル本牧?ってあの辺りイカいそうにないな。じゃあ葉山あたりでも可。何が可かはよくわからん。
買ったのはこの秋、注目の新製品でJINGO/スクイージー・ロケッティアスラップ3.5号。「新発想『ブースターフロート』で驚きの飛距離を実現した究極の秘密兵器エギ!」という触れ込みである。エギンガーの皆さんのブログで見つけて、とても興味を持っていた。
詳しくは上記リンクの同社サイトを参照ください。独特のセッティングをする必要があって、まずリーダー部分に浮き止めゴムのような「ブースターフロート」をセット。餌木のカンナ(針)から後ろに長く伸びた、一本のニードルにフロートを刺す。
こうすると餌木が通常とは逆釣りの形になる。餌木の前部に固定されているシンカーがキャスト時に常に前を向き、姿勢の安定と遠心力の増大により圧倒的な飛距離を生み出すと言うわけだ。実際にリーダーがカンナに絡まってこういう姿勢になった時、餌木は驚くほど飛んでいたことを思い出す。
餌木というのはダイワなどの一部製品を除いて固定ウェイトであり、しかも重心部分が手前にあるので重さの割には飛距離が伸びづらい。特に風のある日などは、3号(15g前後)以下だと30mぐらいしか飛ばない。
また、飛行姿勢が安定しないので特にリーダーが細い場合、絡むなどのトラブルも起こりやすい。よい餌木はその辺が高度にセッティングされてはいるけれど、どうしても構造上の問題は超えられなかった。
エギングにとって、飛距離は大きな要素だと言われるし、僕もそう感じている。単純に、深場は海岸線から遠い場所にあることが多いことが一つ。そして、飛距離が出れば出るほど、広範囲を探れることがもう一つだ。余りにも自明だけど、見逃せない基本である。
餌木は急浮上や上下左右前後へのダートによってイカを誘う。そして、沖にいるイカが追尾してきて、比較的近距離まで来てから乗るということが非常に多い。多くの人は、餌木を追って足下までイカが着いてきたのを釣行のたびに見るだろう。よく見ていると釣れない人は、飛距離が出ていないことが多い。
従って飛距離は何物にも換えがたいアドバンテージになる。「釣れる餌木」の要素として、フォーリングの姿勢やダート具合、ジャーク時の浮上の速度などがよく言われるが、僕にはまだよく分かっていない。ただ、薄々感じているのは、イカの目の前に餌木を送り込むことが動きより何より大事なのではということだ。
乱暴な言い方だが、動かない餌木でもイカは釣れる。僕の乏しい経験状で恐縮だが、常に大きなダートが効くとは限らないし、斜めにフォールする餌木でも状況によって、イカは平気で抱いてくる。餌木をただ巻いて来るだけでも釣れることだってある。
もちろんそういう餌木はバランスが悪くて根掛かりしやすかったり、ジャークへの反応が悪くてコントロールしづらかったりで結局は使いづらい。ただ、そういう餌木が釣れない訳ではない。だから僕はいつも、今日はどんな餌木がいいのだろうと悩んでしまうのだ。
それに対して、飛距離は単純に強い要素だ。どんな動きをしようと、イカに餌木を見てもらわないことには始まらない。だから、僕はもう少し沖へ投げたいときには、信頼しているヤマシタ/エギ王Q速より少しだけ飛距離が出るダイワ/MDスクイッドDeepを使う。
MDはダートはともかく浮上が少し鈍重で、僕の好きなタイプではないが、それでもほんの数mのために起用する。そして、Q速では釣れなかったイカを今までたくさん釣ってきている。
他のルアーフィッシングでも、ルアーの飛距離はもちろん重要な要素だ。その中でも餌木は特にその重要度が高いと思う。単純に、今まで届かなかったあの沖の深場にはどれだけイカがいるのだろうと考えるだけでわくわくしてくる。
セッティングが決まった好条件下では80mも夢ではないという。そこまででなくても、今まで僕の飛距離が3.5号ディープタイプ(22g前後)で50mちょっとが最高だったのを考えると、それより例えば10m飛んだだけでも大きなアドバンテージがあるだろう。
JINGO スクイージー・ロケッティアスラップ
だから思わず3個も買っちゃったのであって、かなり期待だけが先走っているのだけど、それにしてもナチュラムで掲載している「サンライズアジ」カラーが紫がかった淡いとてもいい感じの色で、期待してたんだけど実物はすごくピンクで普通の色でしたよサンチャゴさん。上の写真の右端がそれで、左の商品写真とまるで違う。ナチュラムさんもメーカーからの提供写真と思うけど、もう少し考えていただきたい。通販なら絶対にがっかりするところだった。
本当はディープタイプの「サブマリン」が欲しかったけど、これしかまだ店頭になかった。まあいいやと思いつつよくよく観察したらこのブースターフロートのセッティングって、普通の餌木でも少し手を加えればできそうな気がする。まずロケッティアを使ってみて、良さそうだったら考えてみよう。
とか僕は新兵器を手にした気分で浮かれちゃってるのだけど、僕がこれをばんばん沖に遠投して悦に入ってるときに限って足下にイカ密集。ということはありがち過ぎるほどありがちなのであり、もう次の釣行の展開が見えたような気はする。
でもそれでもいいや。だってこういうギミック大好きだし。とりあえず100m目指して投げてこようと思う僕は、新しいおもちゃを手に入れた子どものようで、とりあえず道具があればええんちゃうんか真面目に釣りをするつもりがあるのだろうか疑わしいところではある。
2006年10月03日
TACKLEBOX No.21【書籍紹介】
先日、TACKLE BOX編集部からバックナンバーの引用許可をいただいたので、往年の記事などを少しずつ紹介していきたいと思う。北越編集長、平松さん、あらためて感謝申し上げます。
・TACKLE BOX編集部のサイト「入れ食いNET」
今回は1983(昭和58)年10月発行のNo.21からご紹介。僕が同誌を買い始めたのは同年5月のNo.18からで、小学6年生当時だった。行きつけの今はない小さなショップで面白そうな雑誌を見つけたことを覚えている。初めて買ったときは、ちょっと大人になったような感覚だった。
フライの記事も多く、趣味の雑誌という感じだったのである。1ページ目というか、表紙裏の見返しはいきなりライギョのカラー写真。当時、JLAA主催で全国的に展開されていた同ダービーに参加していた人も多かった。ここでは、今では考えられないが、名古屋近辺のポイントが詳細に紹介されている。
ルアーフィッシングはまだまだマイナーな釣りで、対象魚さえも種類、資源量ともに少なく、ルアーをやりたいと思ってもどこに行けば魚がいるのか分からない、という状況だった。今のようにどこにでもバスがいる状況ではなかったし、釣りメディアもほとんど情報がなかったので、仲間内の口伝えで「あそこにいる」と知ることがほとんどだった。
だからこそ、当時は数少ないバスを大切にしよう、いなくならないようにしようとキャッチ&リリースが推奨されたのだ。釣魚の保護育成が釣りを支えるという意識を、僕は同誌によって学んだ。
誌面にはこのほか、フィールドの紹介記事が多い。「My Secret Spot!!」では読者投稿から西湖、精進湖(山梨)、大沼(埼玉)、青蓮寺ダム(三重)などのバスフィールドについて地図、写真が付いたレポートが並ぶ。まだまだルアーの種類やメソッドが少なく、釣るためにはとにかく「場所」が最重要だったのだ。※写真はクリックで大きくなります
芦ノ湖や本栖湖のトラウトについても、詳細な地図でヒットポイントが紹介されている。特に芦ノ湖は見開きで20カ所以上を紹介する労作で、これを参考にした釣り人も多かっただろう。
この他、「マイテクニック&タクティクス」では「河口湖増水攻略法」など、やはり読者投稿による実績メソッドを紹介。その後も長く続く写真投稿コーナー「やったぜ大物!!」「釣っちゃったもんねコーナー」、やはり名物となった投書コーナー「とびだせ?アブレ仲間」も加えると、誌面の半分以上が読者からの投稿だ。
プロがいない当時、同じ釣りをしている仲間からの情報ほど頼りになるものはなかった。もちろん、信憑性の裏付けは心許なくなるのだが、それを差し引いても「あの場所でこんな風に釣れた」ということを参考にできるメリットは大きかった。
読者との垣根が低いミニコミ誌という出発点のアドバンテージを最大限に生かした、という話は前回の通りで、この当時、こうした「生きた」情報が手に入る雑誌は他になかった。「アブレ(ボウズ)」報告も多く、生々しい情報はルアーフィッシングという若々しい釣りに参加しているライブ感を存分に感じさせてくれた。
すでにこの当時、「あなたがつくる雑誌です」という同誌の理念と、誌面構成は完成している。この号に掲載されているほとんどのコーナーが長く継続されていった。その中の一つ、Q&Aコーナーでは釣具店でさえルアー・フライの知識が乏しかった当時、読者の疑問に分かりやすく答えてくれる場所だった。
この号では相模湖・青田ワンドのルアー釣り禁止という情報の真偽などに加え、編集者の紹介がされている。北越編集長と藤本さん、平松さんの3人はその後25年間、ずっと編集部に携わっていた。今は北越さんと平松さんが編集部にいらっしゃるが、藤本さんはどうしたのだろう?編集部で突発的に釣り大会をしたり、3人の掛け合いがとても楽しかった。
この他のコーナーもいくつか。「フリッピンメソッド その歴史と秘密」は僕が知る限り、国内初の同メソッド紹介記事である。ディー・トーマスが始めたフリッピングについて見開きで詳細に紹介。牛久沼などでフリッピングが広まるのはこの数年後で、最先端のメソッドを紹介する意欲的な記事だった。
僕は林圭一氏や吉田幸司氏が牛久や印旛沼でフリッピングをしている記事を数年後に別の雑誌で見かけ、この記事のことを思い出したことを覚えている。この後もさまざまなアメリカの最先端情報が紹介された。もちろん、中には定着しないものもあったけれど。ところで、このフリッピング紹介記事は林氏の手になるものではないだろうか?
「実験シリーズ」はこれも長寿シリーズで、さまざまな釣りにおける噂の解明などを行っていたが、今回は「どの色のルアーが一番釣れるか」。同じスプーンをマジックで数色に塗り分け、管理釣り場(東山湖フィッシングエリア)でヒット率を調査。時間帯別でも調べており、手作りの中にも信頼性ある記事をとの意気込みが伝わる。
また、「OLFCスーパーバッシングレッスン」ではズイールを創設して間もない柏木重孝氏がスピナーベイトの使い方を紹介。「本格的ハンドメイドミノーメイキング」ではアルミホイルを使った、当時流行していたリアルミノーの作り方を解説している。
古びた雑誌から、当時の若々しい息吹が伝わってくる。ここにはロクマルもいなければ、JBトップ50の最新メソッド紹介も、コマーシャリズムに溢れた総天然色の広告もない。ただ、釣りへの情熱と、仲間との共有意識だけがあった。釣り雑誌とはそれでいいのだと思うのは僕だけだろうか。
できればすべてのページを紹介したいぐらいだ。現在の同誌サイトでも「バックナンバーの館」コーナーでいくつかの誌面が見られるので、参照されたい。次回からも、少しずつ紹介していきます。「こんな感じの記事が見たい」というご意見があれば、コメント欄までお願いいたします。
・TACKLE BOX編集部のサイト「入れ食いNET」
今回は1983(昭和58)年10月発行のNo.21からご紹介。僕が同誌を買い始めたのは同年5月のNo.18からで、小学6年生当時だった。行きつけの今はない小さなショップで面白そうな雑誌を見つけたことを覚えている。初めて買ったときは、ちょっと大人になったような感覚だった。
フライの記事も多く、趣味の雑誌という感じだったのである。1ページ目というか、表紙裏の見返しはいきなりライギョのカラー写真。当時、JLAA主催で全国的に展開されていた同ダービーに参加していた人も多かった。ここでは、今では考えられないが、名古屋近辺のポイントが詳細に紹介されている。
ルアーフィッシングはまだまだマイナーな釣りで、対象魚さえも種類、資源量ともに少なく、ルアーをやりたいと思ってもどこに行けば魚がいるのか分からない、という状況だった。今のようにどこにでもバスがいる状況ではなかったし、釣りメディアもほとんど情報がなかったので、仲間内の口伝えで「あそこにいる」と知ることがほとんどだった。
だからこそ、当時は数少ないバスを大切にしよう、いなくならないようにしようとキャッチ&リリースが推奨されたのだ。釣魚の保護育成が釣りを支えるという意識を、僕は同誌によって学んだ。
誌面にはこのほか、フィールドの紹介記事が多い。「My Secret Spot!!」では読者投稿から西湖、精進湖(山梨)、大沼(埼玉)、青蓮寺ダム(三重)などのバスフィールドについて地図、写真が付いたレポートが並ぶ。まだまだルアーの種類やメソッドが少なく、釣るためにはとにかく「場所」が最重要だったのだ。※写真はクリックで大きくなります
芦ノ湖や本栖湖のトラウトについても、詳細な地図でヒットポイントが紹介されている。特に芦ノ湖は見開きで20カ所以上を紹介する労作で、これを参考にした釣り人も多かっただろう。
この他、「マイテクニック&タクティクス」では「河口湖増水攻略法」など、やはり読者投稿による実績メソッドを紹介。その後も長く続く写真投稿コーナー「やったぜ大物!!」「釣っちゃったもんねコーナー」、やはり名物となった投書コーナー「とびだせ?アブレ仲間」も加えると、誌面の半分以上が読者からの投稿だ。
プロがいない当時、同じ釣りをしている仲間からの情報ほど頼りになるものはなかった。もちろん、信憑性の裏付けは心許なくなるのだが、それを差し引いても「あの場所でこんな風に釣れた」ということを参考にできるメリットは大きかった。
読者との垣根が低いミニコミ誌という出発点のアドバンテージを最大限に生かした、という話は前回の通りで、この当時、こうした「生きた」情報が手に入る雑誌は他になかった。「アブレ(ボウズ)」報告も多く、生々しい情報はルアーフィッシングという若々しい釣りに参加しているライブ感を存分に感じさせてくれた。
すでにこの当時、「あなたがつくる雑誌です」という同誌の理念と、誌面構成は完成している。この号に掲載されているほとんどのコーナーが長く継続されていった。その中の一つ、Q&Aコーナーでは釣具店でさえルアー・フライの知識が乏しかった当時、読者の疑問に分かりやすく答えてくれる場所だった。
この号では相模湖・青田ワンドのルアー釣り禁止という情報の真偽などに加え、編集者の紹介がされている。北越編集長と藤本さん、平松さんの3人はその後25年間、ずっと編集部に携わっていた。今は北越さんと平松さんが編集部にいらっしゃるが、藤本さんはどうしたのだろう?編集部で突発的に釣り大会をしたり、3人の掛け合いがとても楽しかった。
この他のコーナーもいくつか。「フリッピンメソッド その歴史と秘密」は僕が知る限り、国内初の同メソッド紹介記事である。ディー・トーマスが始めたフリッピングについて見開きで詳細に紹介。牛久沼などでフリッピングが広まるのはこの数年後で、最先端のメソッドを紹介する意欲的な記事だった。
僕は林圭一氏や吉田幸司氏が牛久や印旛沼でフリッピングをしている記事を数年後に別の雑誌で見かけ、この記事のことを思い出したことを覚えている。この後もさまざまなアメリカの最先端情報が紹介された。もちろん、中には定着しないものもあったけれど。ところで、このフリッピング紹介記事は林氏の手になるものではないだろうか?
「実験シリーズ」はこれも長寿シリーズで、さまざまな釣りにおける噂の解明などを行っていたが、今回は「どの色のルアーが一番釣れるか」。同じスプーンをマジックで数色に塗り分け、管理釣り場(東山湖フィッシングエリア)でヒット率を調査。時間帯別でも調べており、手作りの中にも信頼性ある記事をとの意気込みが伝わる。
また、「OLFCスーパーバッシングレッスン」ではズイールを創設して間もない柏木重孝氏がスピナーベイトの使い方を紹介。「本格的ハンドメイドミノーメイキング」ではアルミホイルを使った、当時流行していたリアルミノーの作り方を解説している。
古びた雑誌から、当時の若々しい息吹が伝わってくる。ここにはロクマルもいなければ、JBトップ50の最新メソッド紹介も、コマーシャリズムに溢れた総天然色の広告もない。ただ、釣りへの情熱と、仲間との共有意識だけがあった。釣り雑誌とはそれでいいのだと思うのは僕だけだろうか。
できればすべてのページを紹介したいぐらいだ。現在の同誌サイトでも「バックナンバーの館」コーナーでいくつかの誌面が見られるので、参照されたい。次回からも、少しずつ紹介していきます。「こんな感じの記事が見たい」というご意見があれば、コメント欄までお願いいたします。
2006年10月02日
エバリエンスEBS61L。
今は亡きナッソがグリームと言うブランドで出していたエバリエンスと言うロッドを集めている、という話は以前にした。なんというか注釈がとても必要なので良かったらリンクの過去記事をご参照ください。
今回、その4本目としてEBS61L“gerius”を入手した。中古店で安く売られていたもので、しかし傷一つない。もはや存在自体がレアなので、見つけたときに入手しないともう手に入らない可能性が高い。少し高価なビッグベイトぐらいの値段でありました。このロッドの不遇を思う。
で、入手したからには使ってみたい。昨日書いたような秋の釣りには特に寄与しないロッドだけど、とりあえず仕事の合間を縫って川に行ってみた。どうせ時間がないからセンコー投げるだけになりそうだけど、僕にとってスピニングの基本はセンコーだから仕方ない。
ヤマセンコー3"と4"を投げてみると、何だか違和感を感じる。その違和感の正体に気付くのに時間は掛からなかった。僕は普段、F1クラス(UL)スピニングを使う機会が多く、そこでは4"を投げることがほとんどない。使えることは使えるが、かったるいのでいつも4"はベイトタックルで使っている。
ところがこのロッドは3"も4”も両方、しかも極めて快適に扱えるのである。ああ驚いた。って言われても、ライトアクションのスピニングを使っている人には当然のことだと思うんだけど、僕はこの数年、F2クラス(L)スピニングを一切使ってこなかったのであるから見逃して欲しい。
それにしても、この61Lは3"と4"の両立ができるのは当然として、その領域が高度である。以前使っていたメガバス/F2-64XSは4"にはジャストだが3"には硬すぎた。ダイコー/カリスマスティックKS-63Lも同様。がまかつ/ラグゼカマー444Sは逆に4"には少し弱かった。
ライトアクションのスピニングと言っても、完全に中庸なロッドは少ない。このクラスの命題はもちろんワームを使ったライトリグと、シャッドなどの小型プラグを扱うことが課せられることが多い。しかしその両方に対応しようとすると、特色のない中途半端なロッドになりやすい。
だから特色を持たせて平凡さを回避しようとするのか、ティップだけがソフトだったり、キャスティングウェイト表示にあるまじきパワーを持っていたり、それぞれ個性的でよろしいけれど、そのために人によってはそれ一本だけ持っていても結局は何かの専用ロッドになってしまい、何でもできるバーサタイルというライトアクションスピニングの意味が薄れてしまう。
何でもロッドとは要するに中途半端なロッドである。あるルアーをうまく使おうとすれば、どうしてもそのルアーに特化した性能が欲しくなる。それをある程度犠牲にして、いろんなルアーをそこそこに使えるというのがメリットで、スピニングのL、ベイトのMLというクラスは多くの人がそういう性能を望んでいると思う。
しかし、特にライトウェイトの釣りはとても感覚的なものだから、同じようにルアーを引いても、このティップのモタレ感が嫌。トゥイッチ時に反発力が強すぎてダメ。とかいう風に個人差が大きい。僕は小型プラグを含むライトリグについては、ロッドにバーサタイル性はいらないんじゃないかと思う。ライトリグそれ自体が特化した釣りだから、汎用ロッドだとストレスが溜まってしまうことも多いと思うのだ。
少なくとも、僕にとっての小棒メソッド、ノーシンカーの釣りはかなり特異なもので、ある程度特化した竿でなければダメのようだ。だからこそ、センコーの3"と4"を切り離して扱い、自分に合うように厳選したスピニングを使うようになった。きっと、こういう釣りがほぼ全てのアングラーにあると思う。
とはいえ、例えばカマー444Sは僕にとって最高のカットテール4"ノーシンカー用ロッドだったけど、そこまでピンポイントになるともういくらロッドがあってもきりがない。実はこのロッドを手放したからこそ僕はカットテールをあまり使わなくなったのだ。
きっと大昔のグラスの2ピースを持ってきて、これで何でもやってみなさい。と釣り人に与えると、文句を言いつつも普通に釣りができて魚も釣ってしまうだろう。すべては感覚や思い込みと知ってはいても、自分にとって使いやすいロッドだからこそ自分が楽しい釣りができるのも自明であって、なんかまた道具集めの言い訳をしているような気がしてきた。
話が長くなった。エバリエンス61Lに話を戻すと、これはいい意味でとても中途半端なロッドだ。しかも高次元に中途半端だ。3"と4"でほとんどフィーリングが変わらない。3"を弾くことも無く、4"がもたれることもない。同じように流れに乗せて、同じようにぬるぬるっと扱える。感心してしまった。
実際のパワーはULとLの中間ぐらいだと思う。テーパーがとても素直なレギュラーファーストで、ティップも入りすぎず硬すぎず。5lbsフロロにもベストマッチだ。適度な張りで4"を操り、スムーズなティップで3"を漂わせることができる。
もしや僕にとって最強のセンコーロッドかも。というのは結果まで出してしまったからで、3"を使って少し沖目のブレイク付近で底を取っていたら、ふわっごぐんと重々しいバイト。かなり重たい引きで走り回ったそいつは、上げてみると46cmだった。
実はファイト中、重いけどもっと小さいと思っていた。このロッドはかなりタフだ。走り回られつつも、主導権は常に握っていた。バラシ防止のため、魚が浮上しそうになったらロッドを下げてエラ洗いを防ぐのだけど、弱いロッドだとうまくコントロールできないことも多い。
しかし今回は、相手の頭を押さえつけ、自由にさせなかった。ランディングもスムーズで、足下でぐいっとリフトすると、魚が観念したようにおとなしくなるのが分かった。すごくパワーがあるロッドではない。しかし、とても強靭な印象がある。
魚運まであるのではないかという出来過ぎのデビューで、これからこれ一本でスピニングはいいや。となってしまいかねないのだけど、長く使っているときっとまた別の面にも気づくだろう。まだこれだけでは判断がつかない。何にしても僕にとって無二の愛竿、F1-61XSの牙城は高い。どこまで脅かせるか楽しみである。
今回、その4本目としてEBS61L“gerius”を入手した。中古店で安く売られていたもので、しかし傷一つない。もはや存在自体がレアなので、見つけたときに入手しないともう手に入らない可能性が高い。少し高価なビッグベイトぐらいの値段でありました。このロッドの不遇を思う。
で、入手したからには使ってみたい。昨日書いたような秋の釣りには特に寄与しないロッドだけど、とりあえず仕事の合間を縫って川に行ってみた。どうせ時間がないからセンコー投げるだけになりそうだけど、僕にとってスピニングの基本はセンコーだから仕方ない。
ヤマセンコー3"と4"を投げてみると、何だか違和感を感じる。その違和感の正体に気付くのに時間は掛からなかった。僕は普段、F1クラス(UL)スピニングを使う機会が多く、そこでは4"を投げることがほとんどない。使えることは使えるが、かったるいのでいつも4"はベイトタックルで使っている。
ところがこのロッドは3"も4”も両方、しかも極めて快適に扱えるのである。ああ驚いた。って言われても、ライトアクションのスピニングを使っている人には当然のことだと思うんだけど、僕はこの数年、F2クラス(L)スピニングを一切使ってこなかったのであるから見逃して欲しい。
それにしても、この61Lは3"と4"の両立ができるのは当然として、その領域が高度である。以前使っていたメガバス/F2-64XSは4"にはジャストだが3"には硬すぎた。ダイコー/カリスマスティックKS-63Lも同様。がまかつ/ラグゼカマー444Sは逆に4"には少し弱かった。
ライトアクションのスピニングと言っても、完全に中庸なロッドは少ない。このクラスの命題はもちろんワームを使ったライトリグと、シャッドなどの小型プラグを扱うことが課せられることが多い。しかしその両方に対応しようとすると、特色のない中途半端なロッドになりやすい。
だから特色を持たせて平凡さを回避しようとするのか、ティップだけがソフトだったり、キャスティングウェイト表示にあるまじきパワーを持っていたり、それぞれ個性的でよろしいけれど、そのために人によってはそれ一本だけ持っていても結局は何かの専用ロッドになってしまい、何でもできるバーサタイルというライトアクションスピニングの意味が薄れてしまう。
何でもロッドとは要するに中途半端なロッドである。あるルアーをうまく使おうとすれば、どうしてもそのルアーに特化した性能が欲しくなる。それをある程度犠牲にして、いろんなルアーをそこそこに使えるというのがメリットで、スピニングのL、ベイトのMLというクラスは多くの人がそういう性能を望んでいると思う。
しかし、特にライトウェイトの釣りはとても感覚的なものだから、同じようにルアーを引いても、このティップのモタレ感が嫌。トゥイッチ時に反発力が強すぎてダメ。とかいう風に個人差が大きい。僕は小型プラグを含むライトリグについては、ロッドにバーサタイル性はいらないんじゃないかと思う。ライトリグそれ自体が特化した釣りだから、汎用ロッドだとストレスが溜まってしまうことも多いと思うのだ。
少なくとも、僕にとっての小棒メソッド、ノーシンカーの釣りはかなり特異なもので、ある程度特化した竿でなければダメのようだ。だからこそ、センコーの3"と4"を切り離して扱い、自分に合うように厳選したスピニングを使うようになった。きっと、こういう釣りがほぼ全てのアングラーにあると思う。
とはいえ、例えばカマー444Sは僕にとって最高のカットテール4"ノーシンカー用ロッドだったけど、そこまでピンポイントになるともういくらロッドがあってもきりがない。実はこのロッドを手放したからこそ僕はカットテールをあまり使わなくなったのだ。
きっと大昔のグラスの2ピースを持ってきて、これで何でもやってみなさい。と釣り人に与えると、文句を言いつつも普通に釣りができて魚も釣ってしまうだろう。すべては感覚や思い込みと知ってはいても、自分にとって使いやすいロッドだからこそ自分が楽しい釣りができるのも自明であって、なんかまた道具集めの言い訳をしているような気がしてきた。
話が長くなった。エバリエンス61Lに話を戻すと、これはいい意味でとても中途半端なロッドだ。しかも高次元に中途半端だ。3"と4"でほとんどフィーリングが変わらない。3"を弾くことも無く、4"がもたれることもない。同じように流れに乗せて、同じようにぬるぬるっと扱える。感心してしまった。
実際のパワーはULとLの中間ぐらいだと思う。テーパーがとても素直なレギュラーファーストで、ティップも入りすぎず硬すぎず。5lbsフロロにもベストマッチだ。適度な張りで4"を操り、スムーズなティップで3"を漂わせることができる。
もしや僕にとって最強のセンコーロッドかも。というのは結果まで出してしまったからで、3"を使って少し沖目のブレイク付近で底を取っていたら、ふわっごぐんと重々しいバイト。かなり重たい引きで走り回ったそいつは、上げてみると46cmだった。
実はファイト中、重いけどもっと小さいと思っていた。このロッドはかなりタフだ。走り回られつつも、主導権は常に握っていた。バラシ防止のため、魚が浮上しそうになったらロッドを下げてエラ洗いを防ぐのだけど、弱いロッドだとうまくコントロールできないことも多い。
しかし今回は、相手の頭を押さえつけ、自由にさせなかった。ランディングもスムーズで、足下でぐいっとリフトすると、魚が観念したようにおとなしくなるのが分かった。すごくパワーがあるロッドではない。しかし、とても強靭な印象がある。
魚運まであるのではないかという出来過ぎのデビューで、これからこれ一本でスピニングはいいや。となってしまいかねないのだけど、長く使っているときっとまた別の面にも気づくだろう。まだこれだけでは判断がつかない。何にしても僕にとって無二の愛竿、F1-61XSの牙城は高い。どこまで脅かせるか楽しみである。
2006年10月01日
本格的【Buy】
雨が降るのでオレの買い。そろそろちゃんとしたバス釣りがしたいです、先生。
メガバス/ヤマンバの3"、4"を初めて見つけたので試し買い。個人的にはテキサスリグでの使用を期待している。ってお前今までテキサスなんて使ってたかと言われそうだけど、冬には僕だってちゃんと底を引きずるのだ。1/8ozぐらいで。真性シャロー人間でごめんなさい。
テイルの毛だけが特徴かと思ったら、ボディとの節足部分がとても細くくびれていて、よく動かそうとの意図が見られる。早く試してみたいが、待てよここからちぎれたら、毛がなくなっちゃってヤマンバの意味ゼロなんじゃないの。早くも心配になってきた。
O.S.P/バジンクランクは補充。ダイバジンとかコバジンとかサイレンととかあるけど、これで充分釣れます。バスが水面を意識していたらぬるぬるとミディアムスピードで巻いてくるだけ。ルアーの直後の水面がゴボンと盛り上がり、勝手に釣れる。いいルアーだ。
バジクラのカラーは、こうしたシャッド系グアニウム系か、ボーンっぽい塗りつぶしか、2系統しか使わない。側面が銀のウロコ調で背中がクリーム色っぽい、アメリカンなシャッドカラーが両方の要素を持っていてもうこれだけで充分なんだけど、最近見かけない。見かけたら中古を定価ででも買います。
ジャッカル/マイキーはもう、出来心としか言いようがない。僕が一年の中でビッグベイトを投げるのは秋か早春ぐらいしかない。それは成長したベイトを食べるバスを狙うとか、シャローのデカバスを狙うとかいろいろ理屈はつけられるけれど、簡単に言えば見失っていることが多いからだ。
見失うとは魚の居場所や釣り方が皆目分からず、いろいろ手を尽くしたがどうにも釣れない。というとき、普段は使う気になれないビッグベイトは頼りになるのであって、これ投げておけばバスの方が見つけてくれるだろう。
という自分ではバスが見つけられないがための他力本願であり、見失っているのは実は自分自身なのである。そして僕は特に秋と早春にそのような状態に陥ることが多いので、こうしたビッグベイトを空元気とともに投げ、心うつろに巻いているとどこからかバスが寄ってくる、ということを期待しているのだ。
実際、食わないまでもルアーに着いてくることはよくあるので、ある意味強力なサーチベイトではある。でも最近はバスがビッグベイトを見慣れて、寄ってきてもくれないんじゃないかと不安ではあるので、なるべく自分を見失わないよう、投入機会がないように祈ってはいる。
まだまだ川は半分以上夏なので、こうしたルアーたちが本格的に活躍するのはもう少し先の話だろう。それにプレッシャーが滅茶苦茶に高いフィールドなので、今回のルアーがまともに通用するかも怪しい。実際にバジンクランクでは今まで、アタリすら取ったことがない。
それでも秋といえば秋らしいルアーを揃えたいもので、いくら釣れるからと言って年中センコーばっかり投げているわけにはいかない。と勝手に頑張っているのである。そう言いつつ多分、11月まではセンコー投げて釣ってるとは思うけれど、新商品や季節の品に敏感なのがバスアングラーだと僕は勝手にうそぶいて、ボックスを秋仕様にいよいよ本格的改変中であります。
メガバス/ヤマンバの3"、4"を初めて見つけたので試し買い。個人的にはテキサスリグでの使用を期待している。ってお前今までテキサスなんて使ってたかと言われそうだけど、冬には僕だってちゃんと底を引きずるのだ。1/8ozぐらいで。真性シャロー人間でごめんなさい。
テイルの毛だけが特徴かと思ったら、ボディとの節足部分がとても細くくびれていて、よく動かそうとの意図が見られる。早く試してみたいが、待てよここからちぎれたら、毛がなくなっちゃってヤマンバの意味ゼロなんじゃないの。早くも心配になってきた。
O.S.P/バジンクランクは補充。ダイバジンとかコバジンとかサイレンととかあるけど、これで充分釣れます。バスが水面を意識していたらぬるぬるとミディアムスピードで巻いてくるだけ。ルアーの直後の水面がゴボンと盛り上がり、勝手に釣れる。いいルアーだ。
バジクラのカラーは、こうしたシャッド系グアニウム系か、ボーンっぽい塗りつぶしか、2系統しか使わない。側面が銀のウロコ調で背中がクリーム色っぽい、アメリカンなシャッドカラーが両方の要素を持っていてもうこれだけで充分なんだけど、最近見かけない。見かけたら中古を定価ででも買います。
ジャッカル/マイキーはもう、出来心としか言いようがない。僕が一年の中でビッグベイトを投げるのは秋か早春ぐらいしかない。それは成長したベイトを食べるバスを狙うとか、シャローのデカバスを狙うとかいろいろ理屈はつけられるけれど、簡単に言えば見失っていることが多いからだ。
見失うとは魚の居場所や釣り方が皆目分からず、いろいろ手を尽くしたがどうにも釣れない。というとき、普段は使う気になれないビッグベイトは頼りになるのであって、これ投げておけばバスの方が見つけてくれるだろう。
という自分ではバスが見つけられないがための他力本願であり、見失っているのは実は自分自身なのである。そして僕は特に秋と早春にそのような状態に陥ることが多いので、こうしたビッグベイトを空元気とともに投げ、心うつろに巻いているとどこからかバスが寄ってくる、ということを期待しているのだ。
実際、食わないまでもルアーに着いてくることはよくあるので、ある意味強力なサーチベイトではある。でも最近はバスがビッグベイトを見慣れて、寄ってきてもくれないんじゃないかと不安ではあるので、なるべく自分を見失わないよう、投入機会がないように祈ってはいる。
まだまだ川は半分以上夏なので、こうしたルアーたちが本格的に活躍するのはもう少し先の話だろう。それにプレッシャーが滅茶苦茶に高いフィールドなので、今回のルアーがまともに通用するかも怪しい。実際にバジンクランクでは今まで、アタリすら取ったことがない。
それでも秋といえば秋らしいルアーを揃えたいもので、いくら釣れるからと言って年中センコーばっかり投げているわけにはいかない。と勝手に頑張っているのである。そう言いつつ多分、11月まではセンコー投げて釣ってるとは思うけれど、新商品や季節の品に敏感なのがバスアングラーだと僕は勝手にうそぶいて、ボックスを秋仕様にいよいよ本格的改変中であります。
2006年09月30日
合流点にて調査【釣行記】
暗闇の中での釣りは、かえって集中力が増す。明るいときは視覚的な情報に遮られて気付かなかった僅かなラインの振動や、遠くで魚が跳ねる水音も敏感に感じ取れる。流水の中でルアーが姿勢を変えたことが伝わる。バイトに備え、全身が感覚器のように鋭敏さを増す。
とか言っちゃって数分後には竿を持ったまま睡魔に襲われて、はっと気付けばルアーが根掛かりしちゃってるんだからどうにもならん。一人で夜釣りは色々と弊害があるけれど、釣り場で寝るのだけは余りにも阿呆らしいので避けねばと思うのである。
シーバスを狙って漁港の外れに来ている。少し湾の中に入った、小さな川の河口付近。端的に言えば、夏にチヌを狙っていた場所だ。船溜まりの堤防に沿って流れる川が海に突き当たり、海側は干潮時には数十cmほどの浅さになる干潟。かなり早い潮の流れが起こる。
河口、マンメイド(堤防)、カレント、シャロー、干潟、そして合流部。シーバスのポイントと言われる要素がいくつも複合している。河口の幅は30mぐらいの小場所だけど、ボラやメッキの姿も多く、海側にはイワシの群れも回ってくる。
どう考えてもここにシーバスがいないはずがない。そう思って以前から時々、通っている。問題は満潮時の最深部で5m足らずしかない水深のバリエーションのなさだけど、例えば川なら1m未満のシャローでも集まるところにはシーバスが群れるのだから、タイミングさえ合えば間違いない。そう思って今日もシーズンの本格開始を前に調査にやってきた。
夜の満潮時からロッドを振る。何しろいろんな要素が複合しているので、攻め手には事欠かない。まず対岸にある堤防の際と、常夜灯による明暗を狙ってメガバス/POP-Xを皮切りにトップから探る。潮止まりで、メッキからの反応もない。海面は静かだ。
次第にレンジを下げ、同/X-92SWエドニスを経由してラッキークラフト/ビーフリーズ65Sに替えるとカウントダウン6つで水底に着いた。やっぱり浅い。この分では居付きなんていないと思うので、やっぱり広範囲に探るべきだとウォーターランド/スピンソニックをあちこち投げていたら、急にラインがやたらとふけ始めた。
それとほぼ同時に、あちこちでばっちゃーんぼっちゃーんと大小の水音が響きだした。どこにそんなにいたのか、ボラの大群である。潮が動き始めた。10分後には、海側が音を立てて流れる急流に変わった。
こうなれば逆に釣りやすい。下げはじめのチャンスを逃さぬよう、僕は信頼のマリア/ブルースコードC90をチョイスし海側の流れに乗せていく。海側には照明が一切なく、水ヨレのありかさえ見つけるのが難しい。どこに流せば効果的なのか、いろいろとコースを変えて探る。
数投目、少しラインテンションを緩めて流していたら、むぐっと重くなった。超高速でスラックを巻き取り、スイープにフックセット。ずんと重くなるが、特に抵抗は見せない。嫌な予感がする。近くまで来ると、どうも石のようだ。
この周辺にはカキ殻や海藻が生えた石があちこちにあって、よく引っかかるのだ。頭に来つつ、よいしょっとリフトし、岸に上げると、石が落ちた瞬間どむんという弾力を感じた。思わずうわっと声を上げてしまう。柔らかいぞこれ。暗くてよく見えないけど何だろう。
恐る恐るライトを当てると、石だとばかり思っていたものの表面がもぞもぞっと動いている。その様を至近距離で見てしまい、ひいいいぃぃぃと声にならない悲鳴を上げて飛び下がる。直径20cm足らず、円筒形または円錐形の、どうやらナマコである。単刀直入に申し上げて恐ろしくキモイ。あってはならない生物である。写真はクリックで大きくなります※グロ注意
海藻のような物が生え、一見は石のようだが、その表面が蠕動運動をぬめぬめごもりと繰り返している。間違いなく生物だ。ほら。その証拠に、フックが刺さった場所から紫色の汁が出てきた。うきええぇぇぇぇとまた喉の奥から悲鳴が溢れる。完全にホラー物体である。
僕は気を失いそうになりつつフックをやっと外し、海に蹴りこむようにリリースした。まだ総毛立っておる。僕は別に軟体動物が嫌いではないけど、これはなぜか生理的に嫌悪感がものすごかった。どうも形状がダメみたい。そんで、なんでそんなものをピンポイントでフックセットしちゃうのかって話である。
僕はやっと落ち着きを取り戻してキャスト再開。すると、ブルースコードでも底を擦り始めた。下げの速度は予想以上に速い。ほとんど潜らないタックルハウス/TKLM90に替え、根掛かりを回避しつつ流す。
それにしても海側の状況が暗くて見えない。だからあんなの引っ掛けちゃうんだ。とか八つ当たりしつつ、背後にある、船溜まりの常夜灯のわずかな灯りを頼りにキャストを繰り返していると、突然辺りが真っ暗になった。思わず振り返ると、常夜灯が消えていた。
どうやらここの常夜灯は午後10時ごろに営業を停止するらしい。こうなるともう、完全に漆黒の闇である。足下さえ覚束ない。ルアーがどの辺に着水したのかもわからない。ただごうごうと流れる水音と、ボラのジャンプ音が聞こえるだけだ。
そして冒頭に帰り、つまり僕は余りにも暗くてアタリもないので寝てしまったのであって、こりゃダメだ。と早々に竿を納めた。シーバスの気配は最後までなかった。と言っても2時間程度だから、本当のところは分からない。場所はいいとしか思えないので、また来てみよう。
それにしてもあのナマコはキモかったなあ。もう見たくないなあ。とか思いつつクルマのトランクにタックルを押し込み、ルアーボックスを整理していると、先ほど使ったブルースコードのフックに何か布のような破片が刺さっている。その破片は紫色に染まっておる。
うひいいぃぃぃ。この場所、相性悪いかもしれない。
Tackle Data:
ダイコー/プレミアPMRS-82L+ダイワ/カルディアKIX2506+バークレイ/ファイヤーライン16lbs+ナイロン5号
とか言っちゃって数分後には竿を持ったまま睡魔に襲われて、はっと気付けばルアーが根掛かりしちゃってるんだからどうにもならん。一人で夜釣りは色々と弊害があるけれど、釣り場で寝るのだけは余りにも阿呆らしいので避けねばと思うのである。
シーバスを狙って漁港の外れに来ている。少し湾の中に入った、小さな川の河口付近。端的に言えば、夏にチヌを狙っていた場所だ。船溜まりの堤防に沿って流れる川が海に突き当たり、海側は干潮時には数十cmほどの浅さになる干潟。かなり早い潮の流れが起こる。
河口、マンメイド(堤防)、カレント、シャロー、干潟、そして合流部。シーバスのポイントと言われる要素がいくつも複合している。河口の幅は30mぐらいの小場所だけど、ボラやメッキの姿も多く、海側にはイワシの群れも回ってくる。
どう考えてもここにシーバスがいないはずがない。そう思って以前から時々、通っている。問題は満潮時の最深部で5m足らずしかない水深のバリエーションのなさだけど、例えば川なら1m未満のシャローでも集まるところにはシーバスが群れるのだから、タイミングさえ合えば間違いない。そう思って今日もシーズンの本格開始を前に調査にやってきた。
夜の満潮時からロッドを振る。何しろいろんな要素が複合しているので、攻め手には事欠かない。まず対岸にある堤防の際と、常夜灯による明暗を狙ってメガバス/POP-Xを皮切りにトップから探る。潮止まりで、メッキからの反応もない。海面は静かだ。
次第にレンジを下げ、同/X-92SWエドニスを経由してラッキークラフト/ビーフリーズ65Sに替えるとカウントダウン6つで水底に着いた。やっぱり浅い。この分では居付きなんていないと思うので、やっぱり広範囲に探るべきだとウォーターランド/スピンソニックをあちこち投げていたら、急にラインがやたらとふけ始めた。
それとほぼ同時に、あちこちでばっちゃーんぼっちゃーんと大小の水音が響きだした。どこにそんなにいたのか、ボラの大群である。潮が動き始めた。10分後には、海側が音を立てて流れる急流に変わった。
こうなれば逆に釣りやすい。下げはじめのチャンスを逃さぬよう、僕は信頼のマリア/ブルースコードC90をチョイスし海側の流れに乗せていく。海側には照明が一切なく、水ヨレのありかさえ見つけるのが難しい。どこに流せば効果的なのか、いろいろとコースを変えて探る。
数投目、少しラインテンションを緩めて流していたら、むぐっと重くなった。超高速でスラックを巻き取り、スイープにフックセット。ずんと重くなるが、特に抵抗は見せない。嫌な予感がする。近くまで来ると、どうも石のようだ。
この周辺にはカキ殻や海藻が生えた石があちこちにあって、よく引っかかるのだ。頭に来つつ、よいしょっとリフトし、岸に上げると、石が落ちた瞬間どむんという弾力を感じた。思わずうわっと声を上げてしまう。柔らかいぞこれ。暗くてよく見えないけど何だろう。
恐る恐るライトを当てると、石だとばかり思っていたものの表面がもぞもぞっと動いている。その様を至近距離で見てしまい、ひいいいぃぃぃと声にならない悲鳴を上げて飛び下がる。直径20cm足らず、円筒形または円錐形の、どうやらナマコである。単刀直入に申し上げて恐ろしくキモイ。あってはならない生物である。写真はクリックで大きくなります※グロ注意
海藻のような物が生え、一見は石のようだが、その表面が蠕動運動をぬめぬめごもりと繰り返している。間違いなく生物だ。ほら。その証拠に、フックが刺さった場所から紫色の汁が出てきた。うきええぇぇぇぇとまた喉の奥から悲鳴が溢れる。完全にホラー物体である。
僕は気を失いそうになりつつフックをやっと外し、海に蹴りこむようにリリースした。まだ総毛立っておる。僕は別に軟体動物が嫌いではないけど、これはなぜか生理的に嫌悪感がものすごかった。どうも形状がダメみたい。そんで、なんでそんなものをピンポイントでフックセットしちゃうのかって話である。
僕はやっと落ち着きを取り戻してキャスト再開。すると、ブルースコードでも底を擦り始めた。下げの速度は予想以上に速い。ほとんど潜らないタックルハウス/TKLM90に替え、根掛かりを回避しつつ流す。
それにしても海側の状況が暗くて見えない。だからあんなの引っ掛けちゃうんだ。とか八つ当たりしつつ、背後にある、船溜まりの常夜灯のわずかな灯りを頼りにキャストを繰り返していると、突然辺りが真っ暗になった。思わず振り返ると、常夜灯が消えていた。
どうやらここの常夜灯は午後10時ごろに営業を停止するらしい。こうなるともう、完全に漆黒の闇である。足下さえ覚束ない。ルアーがどの辺に着水したのかもわからない。ただごうごうと流れる水音と、ボラのジャンプ音が聞こえるだけだ。
そして冒頭に帰り、つまり僕は余りにも暗くてアタリもないので寝てしまったのであって、こりゃダメだ。と早々に竿を納めた。シーバスの気配は最後までなかった。と言っても2時間程度だから、本当のところは分からない。場所はいいとしか思えないので、また来てみよう。
それにしてもあのナマコはキモかったなあ。もう見たくないなあ。とか思いつつクルマのトランクにタックルを押し込み、ルアーボックスを整理していると、先ほど使ったブルースコードのフックに何か布のような破片が刺さっている。その破片は紫色に染まっておる。
うひいいぃぃぃ。この場所、相性悪いかもしれない。
Tackle Data:
ダイコー/プレミアPMRS-82L+ダイワ/カルディアKIX2506+バークレイ/ファイヤーライン16lbs+ナイロン5号