秋色【Buy】
久々にオレの買い。餌木の補充をしに行ったつもりなんだけど、やっぱりいらんもんを買ってしまう。ショップには財布を持って行かない方がいい。買うべきものを買えるだけのお金、2000円とかをポケットに入れて行くべきである。そうしないとそのうち破産する。
お馴染みのヤマシタ/エギ王Q速は、しかし2つとも3号で、片方は僕がほとんど使わないモスグリーン。これは先日の離岸提での、奇跡の6時間ノーバイトが影を落としている。
要するに20本ぐらい餌木持っていって、とっかえひっかえ使ったけれど、ひょっとして小さめの地味な色だったら食うかもしれない。と思ったとき、それを持ってなかったりしたのであって、今でも僕は重めの3号で地味な色だったら1ハイぐらいは上げられたかもとか思っている。
これはどんな釣りでもあると思うけど、例えばバス釣りでポイントが遠くてヤマセンコー4"以上でないと厳しくて、しかしどうも派手な色に反応がよろしい。というときに3"のウォーターメロンしか持っていなかったりするととても悔しい。
実際には持ってないから試すこともできず、やってみて釣れたかどうかは本当のところ分からないのだけど、逃がした魚は大きいどころか妄想の中の魚はいつだって日本記録クラスである。確かめられないからこそ悔いが残り、アレがあれば釣れたと根拠のない後悔はやむところを知らない。
そんな思いをするぐらいなら何でもかんでも持っていったほうがマシだと考える僕である。今後後悔をしないよう、餌木のラインナップをさらに拡大させようと目論んでいる。ちなみに今までオレンジ/ピンクバックで釣れずに地味色で釣れたなんて経験はないんだけど、だから僕は地味色を使わないようになったんだけど、そんなことはすっかり忘れている。
3号なのにQ速なので1m辺りの沈下速度は平均約2.5秒。深場や流れの中、テンポよく打ちたいときにはとてもいい。沈みが早いので、同じ範囲ならシャクリの回数も増える。僕はずっとノーマルの3.5号=3~3.5秒/mに慣れてきたけど、最近はこの早いテンポが癖になりつつある。
要するにバスのファストムービング系と同じで、広い範囲を探れるメリットはあるけれど、一方でスローフォールのほうが反応がいい場合ももちろんあり、これに慣れすぎるとスローな釣りがかったるくていらいらし始めてしまう。スピナベがんがん投げてる最中に常吉リグなんてちまちま揺すってられるかーってなもんである。修行が必要だ。
3号餌木にしたのは、新子を視野に入れたのと、遠方で流れが複雑な場合、3.5号以上より細身で抵抗が少ない方がフォールの誤差が少なく、確実に沈むケースがままあるからだ。ていうか3.5号ディープはそれなりにストックがあるが3号ディープはまだ手持ちが少ない。
ダイワ/MDスクイッドも3号ディープを選んだ。これの3.5号は飛距離、沈下速度ともに申し分なく、強シャクリ時にあまりにも手ごたえがありすぎる(重い)のを除けばいい餌木である。3号は今回初めて試してみる。パッケージのスペック表では3.5号と同じく2秒/mで、期待できそうだ。
そんで餌木補充のつもりがバス用ルアーもついつい購入。ジャッカルのスイミング系ワーム、ナックル5"が入荷していたので試し買い。5本で1000円弱だから結構いい値段である。テールが普通のシャッドシェイプではなく、握りこぶしのような形状で、これでナックルなのかしらん。
要するに対ジャバロンなんだろとか言ってはいけない。どんな動きをするか楽しみである。このワームの水をかき混ぜる能動的なアクションに反応するだろう季節が近づいている。スティックベイトというよりは小さなスイムベイトというイメージで期待している。
ジャッカルの高比重ワーム素材は独特で、ゲーリーヤマモトのよりは硬いけど素材の密度が高く、不思議な弾力を感じる。どこで作っているんだろう。個人的には少し塩を抜いてトランプを入れればサワムラのものによく似るように思う。サワムラの素材に塩を入れたらフジヤマ/ARシリーズに似ると思う。ただの推測です。
メガバス/V-4バズ・メタルプロッププラスは補充。梅雨時の小場所なら必ず使うバズだ。飛距離だけがウイークポイントだが、このヘッド重量でないとこの動きは出ないのだと思う。控えめなスイッシュ音とともにヘッドが細かく上下動し、水面下でも小さな泡を立てる。とても生物感があるバズだ。
バズベイトはゲーリーバズ(とジャンボバズ)だけあればいいとはよく言われていて、僕もそうかもしれないとは思うけど、このバズはゲーリーバズでは釣れない魚が釣れる。ショートピッチでジャークを重ねてもいいし、ロッドを左右に小さく振りながらリトリーブすると、ダートしつつちゃんと泳いでくる。
完全にただ巻きではなく、使う側の小技によく追従してくれるバズなのだ。そして、ただ巻きでは釣れないときにとても強い。一番簡単なのはフォーリング。狙う場所でリトリーブの手をストップさせ、テンションを保ちつつ落とす。複雑な形状のヘッドが水の抵抗を受け、不規則に身をよじりつつ、プロップがきらめきながら落ちていく。まさにベイトライクだ。
この夏もH川でけっこう投げていたんだけど、V-4が届く距離では釣れないケースが多かった。挙句の果てには数年使い込んだものをロストする始末で、今年は僕とV-4にとっていいシーズンではなかったようだ。しかしまだチャンスはある。諦めないつもりで買ってみた。
最後はダイワ/ピーナッツ2DR。サイレントでブルーバックチャートなんて普段は買わないものを買ってみたのは、秋のクランクベイトシーズンを前に気分が高揚しているからか。
もちろんピーナッツは昔からよく使っていて、これも飛距離を除けば文句の付けようがない。リトリーブ時、安定と不安定のバランスがこれほど独特なクランクも少ない。要するに、リトリーブのスピードによって意図せずバランスを崩し、ただ巻いているだけでバスが食うきっかけのふらつきを作ってくれる。
余計な小技は必要なく、ストップ&ゴーで充分釣れる。比較的どんなフィールドでも使えるが、やはりマッディシャローが似合う。川では個人的な実績としてボーマー/モデルAや、ダイワ/バスハンターDRに一歩譲るが、今から活躍が楽しみだ。
というわけで節操のない買い物だったと思ったら、意外と秋色が強いのに自分でびっくり。無意識にいろいろと期待しているのらしい。期待ばかり大きすぎても困るけど、長らく続いた夏パターン以外の釣りができるのは単純に楽しいから、それなりにわくわくしていようと思う。
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